1年の最初を飾る天体ショーとなる「しぶんぎ座流星群」が2025年1月4日頃に極大を迎える。4日午前0時頃(3日深夜)に活動のピークを迎えるが、その数時間後にあたる4日未明から明け方の時間帯には、放射点も高くなり見ごろとなるという。月明かりの影響もなく、好条件のもとで観察できそうだ。 しぶんぎ座流星群は、8月のペルセウス座流星群、12月のふたご座流星群と並ぶ三大流星群のひとつ。うしかい座とりゅう座の境界付近にある放射点*を中心として星が流れる。ただし、しぶんぎ座流星群は活動が活発な期間が短いことや、年によって出現数が変化しやすいことから、ペルセウス座流星群やふたご座流星群と比べると流星が多く見える年は限られるといい、通常は1時間あたり20個から40個程度の出現だという。 *流星群の流星がそこから放射状に出現するように見える点のこと ちなみに、流星群の名前に使用されている「しぶんぎ座」という星座は、今は存在しない。国立天文台によると、かつてこのあたりにあった「へきめんしぶんぎ(壁面四分儀)座」という星座に由来するといい、「りゅう座ι(イオタ)流星群」と呼ばれることもあるという。 今シーズンのしぶんぎ座流星群は、2024年12月28日ごろから出現し始め、極大は2025年1月4日の午前0時(3日深夜)ごろ。アストロアーツでは、月明かりの影響がない点は好条件で、街明かりがなく見晴らしが良いところでは1時間あたり10~15個程度観測できると予測している。なお、アストロアーツでは4日の午前3時から午前6時まで、Youtubeによるライブ中継を行う予定だ。 国立天文台によると、流星が目立って見え始めるのは、4日午前2時頃(時刻や流星の見え方は東京付近の場合)。時間の経過とともに放射点が高くなり、流星数が増加していき、もっとも多く見えるのは午前5時頃。実際に見える流星の数は、空の暗い場所で1時間あたり約30個と予想している。 流星は、放射点を中心に空全体に現れるため、なるべく空の広い範囲を見渡すのが良さそうだ。なお、大変寒い時期のため観測の際は防寒対策は万全にし、事故に遭わないように十分注意のうえ、マナーを守って観察をしてほしい。 家族や親せきとともに、年初めの運試しとして、流れ星の出現を待ってみるのも良いかもしれない。