子供の心の健康、9割が悩みを抱える…最多は人間関係 | NewsCafe

子供の心の健康、9割が悩みを抱える…最多は人間関係

子育て・教育 リセマム/デジタル生活/中学生
日常生活を送る中で悩みを抱えることはあるか
  • 日常生活を送る中で悩みを抱えることはあるか
  • 悩みの原因
  • これまでに死にたいと感じたことはあるか
  • 悩みを打ち明けられる相手はいるか
  • 医療機関に訪れるまでにかかった時間
  • 悩みの相談窓口があることを知っているか
 一般社団法人徳志会は、子供の心の健康に関する調査を実施し、その結果を発表した。調査は全国の中学生・高校生を対象に行われ、約9割の子供が日常生活で何かしらの悩みを抱えていることが明らかになった。特に、学校での人間関係が最大の悩みとしてあげられた。

 この調査は、2025年1月16日から1月30日までの期間にインターネットを通じて実施され、200サンプルの有効回答が得られた。調査の背景には、2024年の子供の自殺者数が過去最多の527人に達したという現状がある。厚生労働省の報告によれば、2024年の日本全体の自殺者数は2万268人で、前年よりも1,569人減少しているが、子供の自殺者数は増加傾向にある。

 調査結果によると、日常生活で悩みを抱える子供の中で、学校での友達との人間関係がもっとも多い悩みであることがわかった。また、約2割の子供がこれまでの生活で「死にたい」と感じたことがあると回答している。さらに、悩みを打ち明けられる相手がいない子供が多く、その理由として「心配をかけたくない」という思いがあげられた。

 また、約7割の子供が悩みの相談窓口があることを知らないという結果も出た。インターネットが発達した現代において、気軽に相談できるサービスがあることを学校や家庭で子供に伝えることが重要である。

 徳志会は、子供の心の健康を守るためには、周囲の大人が子供のようすを観察し、異変を感じたらサポートすることが求められると指摘している。子供の自殺者数が増加している現状を受け、子供が悩みを打ち明けられる社会を作ることが大切であると述べている。

 心療内科・精神科クリニックを運営する徳志会は、心の不調を感じた際には早めに専門機関に相談することを勧めている。うつ病などの精神疾患は重症化すると命に関わる行動につながる恐れがあるため、早期の対応が重要だとしている。
《神林七巳》

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