文部科学省は2025年7月14日、2025年度(令和7年度)全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の結果を公表した。国語と算数・数学の平均正答率は、小学校・中学校ともに前年度を下回った。初めてCBT形式で実施した中学校理科は、平均正答率ではなく、平均IRT(項目反応理論)スコアが示された。 2025年度全国学力テストは4月14日~17日、全国の小学6年生と中学3年生を対象に国語、算数・数学、理科の教科調査と質問調査を実施した。実施校数は、小学校が1万8,470校、中学校が9,584校。 教科に関する調査の全国(国公私立)の平均正答率は、小学校の国語が67.0%(前年度67.8%)、算数が58.2%(前年度63.6%)、中学校の国語が54.6%(前年度58.4%)、数学が48.8%(前年度53.0%)。2022年度(令和4年度)以来3年ぶりに実施した小学校の理科の平均正答率は57.3%。CBT形式で実施した中学校の理科は、平均正答率ではなく、平均IRTスコアで表示。2025年度のIRTスコアの平均値は505とした。 前年度と比較すると、国語と算数・数学は小中学校いずれも平均正答率が低下した。小学校の理科も前回の63.4%から下降した。中学校の国語の平均正答率を問題形式別にみると、短答式73.8%、選択式64.2%に対し、記述式は25.6%と、3割を下回った。記述式の中でも、物語に関して「自分の考えとそのように考えた理由」を書く問題では、無解答率が27.7%にのぼった。 全国学力テストの結果公表は、2025年度より3段階に分けて実施。今回が第1弾となり、7月31日には全国データに基づく分析結果、8月以降には都道府県・指定都市別データに基づく分析結果が公表される。 2025年度全国学力テストの集計結果は、国立教育政策研究所のWebサイトで公開している。