学校に 行かなくたって 成長中…不登校川柳、本人から162句 | NewsCafe

学校に 行かなくたって 成長中…不登校川柳、本人から162句

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「不登校川柳」本人編の受賞作品を発表
 Webメディア「不登校オンライン」が2025年2月に実施した「大募集!みんなの不登校川柳」では、合計390句の応募があった。「不登校の本人(当事者・経験者)」から寄せられた川柳は162句で、今回、この中から大賞1句、優秀賞1句、佳作33句を選出し、発表した。

 不登校という経験は、説明できない苦しさ、社会からの距離、そして自分自身への葛藤など、複雑な心の揺れをともなう。寄せられた川柳には、当事者だからこそ紡ぐことができる等身大の声が、短い詩の中に数多く込められ、五・七・五のひとつひとつに、読む人の胸を打つ“リアル”があったという。

 大賞に輝いたのは、ペンネーム「アトランティスみゆう」さんの「学校に 行かなくたって 成長中」。この作品には、中学生のころ不登校だった経験から、行っていない間に本やネットから知識を吸収し、確かに成長していたという思いが込められている。

 優秀賞は、ペンネーム「しゃむさら」さんの「正解が わからないのは 僕もだよ」。そのほか、佳作には「今何時? まだ夕方か いや朝だ」(ペンネーム:ケン太郎)、「動画見て 豆知識だけは 増えていき」(ペンネーム:英単語は覚えられない)、「晴れの日も 布団の中で 雨を聴く」(ペンネーム:みわ)、「将来の 夢だけ大きい ひきこもり」(ペンネーム:風吹けば不登校)、「『明日こそ』 言ったくせして 眠れない」(ペンネーム:烏賊目隠喩)など。多様な経験から寄せられた珠玉の35作品は「不登校オンライン」にて公開中だ。

 不登校川柳の編集部によると、寄せられた作品には、「誰にも言えなかった気持ち」や「うまく言葉にならなかった想い」が、五・七・五にそっと収められていたという。行きたくても行けなかった日、理由がわからないままに苦しんだ夜、優しさに傷ついてしまった朝。それでも、「自分なりに生きていた」時間の中で芽生えた気づき、癒し、そして希望。どの句からも伝わってきたのは、不登校であったことが“間違い”ではなく、その人の人生の一部として、確かに意味をもっているということだったという。

 「不登校オンライン」は、キズキが運営するWebメディア。不登校の子供をもつ保護者のために、不登校にまつわる保護者の体験談、子供の気持ち、著名人のインタビュー、不登校からの勉強法などの記事を掲載し、「地に足のついた確かな情報」で悩みに寄り添い、「次の一歩」に進むための方法を紹介している。
《風巻塔子》

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