大学通信は、2025年2月12日に合格発表が行われた東京大学の学校推薦型選抜(以下、推薦型)について、合格者の高校別ランキングを公表した。1位の合格者数は3人、2位には合格者数2人で9校がランクイン。続く合格者1人の高校は、筑波大附(東京)や日比谷(東京)、横浜翠嵐(神奈川)、東海(愛知)、灘(兵庫)など59校が並んだ。1位・2位は大学通信のWebサイトより確認できる。 東大の推薦入試は2016年に始まったもので、今回で10回目となる。2025年度は、志願者245人中、合格者は87人で倍率は2.8倍。2月25日から始まる一般選抜もあわせた募集定員は3,060人となるため、推薦型での合格者の割合は全体の3%ほどしかいない。 東大が推薦型を実施する目的の1つは、多様性の促進とされており、いうなれば女子学生数の増加と関東一極集中の是正を目的としている。25年度の推薦型について合格者の内訳を確認すると、関東(東京、埼玉、千葉、神奈川、群馬、栃木、茨城)以外の学校出身者の割合は57.4%で過半数を越えている。また、女子の割合は49.4%で、推薦型が始まって以来の最高値となった。 今回のランキングは、大学通信とサンデー毎日、AERAの共同調査により、出身校が判明した人数を集計。2月20日現在の判明分についてランキング化したもの。2月20日現在、2025年度の推薦型合格者の出身高校は87人中80人までが判明しており、筑波大附駒場(東京)のように、現時点でアンケートに回答していない学校もある。 東大の推薦型に出願できるのは、現行の制度では1校あたり4人まで、かつ男女は各3人まで。そのため、男子校と女子校では3人が上限となる。4人の合格者を出した学校は、過去10年間で1校もないという。2025年度は「3人」が1校、「2人」が9校、「1人」が59校となっている。 3人の合格者を輩出し1位となった高校は、一般選抜でも数多くの東大合格者を出しており、推薦型開始以来10年間連続で合格者を出している。10年連続で合格者を出しているのは、当校と日比谷(東京)の2校のみだ。2人の合格者を出した9校のうち関東の学校は2校で、残りの7校は東北から九州まで全国に散らばっている。東大が目指す推薦型のねらい通りの結果となっていることがうかがえる。 そのほか、合格者1人の高校をエリアごとにみると、東北5校、関東28校、北陸・甲信越4校、東海5校、関西9校、中国・四国3校、九州5校。県立山形東(山形)、県立浦和(埼玉)、筑波大附(東京)、都立日比谷(東京)、海城(東京)、県立横浜翠嵐(神奈川)、聖光学院(神奈川)、東海(愛知)、洛南(京都)、灘(兵庫)、西大和学園(兵庫)、県立修猷館(福岡)など、各県の難関高校が多く並んだ。 ランキング1位・2位の高校をはじめ、詳細は大学通信のWebサイトで確認できる。2025年の東大合格者数については、大学通信のWebサイトで定期的に更新予定。一般選抜も含めた合格者数については、3月19日以降に公開を予定している。 2025年「東京大学」学校推薦型選抜合格者 高校別ランキングの1位は?