
こんにちは。神奈川県在住、フリーライターの小林真由美です。ここ数年のマイテーマは「介護」。取材でも高齢者にまつわること(介護のほか、終活や相続・遺言など)に関わる機会が増えてきましたが、どこか他人事でした。それがしっかり「自分事」になった途端、驚くほど冷静さを失ってしまったのです。
【アラフィフライターの介護体験記】#36
◀前回の記事◀◀「引きこもり」「昼夜逆転」別人のように変わってしまった認知症の義母。近距離介護で楽しそうにしていたのに一変させた出来事とは
▶デイサービス=嫌な場所!?
「デイサービス」と聞いただけで拒否。嫌な記憶を塗り替えるのは難しい

4年ほど前、脳神経外科にて「認知症」(軽度~中等度)という診断を受けたお義母さん。現在は、我が家の近くにある<サービス付き高齢者向け住宅>(サ高住/食堂付き)で暮らしています。
週に2回、自宅から車で20分ほどの場所にあるデイサービスへ。今でこそ「今回も楽しかった」と笑顔を見せるお義母さんですが、通い出した当初は「デイサービスに行くなら、死んだほうがマシ!」と激しく拒絶していました。
認知症が進み、引きこもりがちにもなったことから「人との交流も図れるし、気分転換にもなるだろう」とケアマネさんやかかりつけ医に勧められたデイサービス。夫と私は、「早くこの生活を変えなければ」といった焦りから、乗り気ではないお義母さんをやや強引に連れ出してしまい……。
その結果、デイサービスは“ネガティブな場所”としてお義母さんの脳にインプットされ、「もう二度と行かない!」となってしまった。基本的にお義母さんは、人にあれこれ指示されることが何よりも嫌で、大人数の場が苦手。運動もあまり好きではなく、特にラジオ体操が嫌い(らしい)。まさに、今回のデイサービスは「嫌な場所」と感じる要素が多かったのです。
しかし情報を集めてゆくと、デイサービスにもいろいろあることが分かってきました。中には民家を改装した温もりのある空間で、自分の趣味(手芸など)を自由に楽しめるような少人数制の場所もあるよう。
さっそく夫が勧めてみたところ、「デイサービス」という言葉を口に出した瞬間、お義母さんの顔が険しくなり、激しく拒否。布団をかぶり、それ以降は一切話をしてくれなかったとか……。やはり、一度植え付けられた「ネガティブな記憶」を塗り替えるのは、なかなか難しそうです(涙)。
▶切り替えるための作戦とは?「デイサービス」という言葉を封印。社会福祉士から教わった意外な作戦

ただ、逆の立場になり冷静に考えてみると、半ば強引に連れてこられた場所で、初めて会う人だらけの集団の輪にポツンと入れられ、好きでもない体操をやらされる。いくら「前とは違う」と言われても、そう簡単に行く気にはなれないかも。
と、ちょっとお義母さんの気持ちを理解しようとしながらも、このままでは何の進展もない。認知症も進み、私たちのモヤモヤも続く……。そこで、夫と私はいつも相談に乗ってもらっている社会福祉士の方のもとに行くことにしました。
まず言われたのは、「しばらくは『デイサービス』という言葉を使わないほうが良いかもしれない」ということ。すでにお義母さんの中では「デイサービス」=「嫌な場所」となっているので、“NGワード”として捉えたほうがいいと。さらに、「お義母さまは、デイサービスに行くこと自体に抵抗がありますよね? たとえば、デイサービスを“別の場所”としてオススメしてみるのはどうでしょう?」という提案がありました。
「別の場所」の案一つ目は、「趣味のサークル活動の場」。今、候補に挙がっているデイサービスは、自由な時間が多いことが特徴。実際に趣味のこと、たとえば絵を描いたり、手芸や編み物を楽しんだりしている人もいるらしい。お義母さん、まさに編み物が趣味だった!
1日を通してみると、体操や脳トレプリントなどデイサービス定番のメニューを行う時間もあるけれど、そこへの参加も自由度が高く、少人数制ならではの“ゆるさ”もある模様。これなら「サークル」という呼び名でも、違和感がなさそうです。
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