地域・教育魅力化プラットフォームと北洋銀行は、北海道の公立高校の活性化と次世代の人材育成を目的とした包括連携協定を締結した。同協定に基づき、2027年度より道内の地域みらい留学校へ進学する生徒を対象とした返済不要の給付型奨学金「北海道地域みらい留学奨学金」を新設。経済面など多方面から若者を支援する。 地域みらい留学は、中学生が地元を離れ、全国各地の公立高校に3年間進学する国内留学プログラムだ。全国で約190校が参画し、累計5,000人以上の留学生を輩出している。北海道は参画校数が38校(2026年4月現在)ともっとも多く、豊かな自然や町の特産を生かした探究学習などの教育カリキュラムを背景に、留学先として高い関心を集めている。 近年は卒業後の定住事例も増えている。北海道礼文高等学校では、卒業生が町役場の職員として就業するケースがあり、北海道奥尻高等学校では、進学などで一度離れた後に「第二の故郷」としてUターンを選ぶ生徒も現れ始めた。かつての留学生が、地方創生やまちづくりを支える中心的な存在として、地域の未来の一翼を担っている。 新設された奨学金は、こうした道内の地域みらい留学校に進学する意志ある若者を、おもに経済面から支援することが目的だ。給付内容は月額2万円(3年間で最大72万円)で、返済は不要。募集人数は25名程度を予定している。対象は、2027年3月に道外の中学校を卒業予定の生徒、または札幌市内に住民票を有する生徒で、同年4月から北海道の地域みらい留学校への進学を希望する者だ。選考では「環境を変えたい」「挑戦したい」という意志を尊重し、成績は不問。応募受付は2026年6月6日より開始される。 北洋銀行は同協定に基づく連携の第1弾として、トップパートナーとして共同推進する。道内では全国平均を上回る少子化が進行しており、地方部での持続可能性が課題だ。高校の消滅は教育機会の縮小だけでなく、子育て世代の転出や担い手不足を招き、地域衰退を加速させる。こうした流れを断ち切るため、域外から若者を呼び込み、地域での学びを通じて将来の活躍につなげる「人財の循環」の仕組みを、産業界と教育界がともにつくることを目指す。今後は同行のアセットを生かした教育支援についても協議を進める方針だ。 北洋銀行の津山博恒氏は「地域における高校存続の維持が人口動態に与えるインパクトは大きい。地域金融機関として、関係人口や移住・定住人口の増加、地域経済の活性化など、地域の持続可能性に寄与できるよう取り組む」とコメント。地域・教育魅力化プラットフォームの岩本悠氏は「今回の連携は大きな転換点。人財育成という地域の根幹を、経済界とともに自分たちの未来の課題として担い始めることに真意がある。強力なパートナーとともに人財の循環を築いていきたい」と述べている。 あわせて、北海道内の地域みらい留学校が集うイベントも開催される。詳細は以下のとおり。◆地域みらい留学 日本まるごと高校フェス in 札幌日時:2026年6月6日(土)11:00~17:00、6月7日(日)10:30~15:00会場:北海道新聞社 1階 DO-BOX EAST(札幌市大通東4丁目1)対象:地域みらい留学に関心のある生徒および保護者、連携に関心をもつ企業参加費:無料(事前予約制)申込方法:公式Webサイトより申し込む