スマホ依存とギャンブル依存、脳に共通メカニズムの可能性…中部大 | NewsCafe

スマホ依存とギャンブル依存、脳に共通メカニズムの可能性…中部大

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ネット依存とギャンブル問題は強く関連
  • ネット依存とギャンブル問題は強く関連
  • 大学生の約17%にギャンブル経験あり
 中部大学は2026年5月26日、インターネット依存とギャンブル問題に関連があるとする調査結果を発表した。大学生5,000人超を対象とした大規模調査で、インターネット依存傾向が高い大学生ほど、ギャンブル問題を抱えるリスクが有意に高いことが示された。

 調査は、愛知県内の1大学に在籍する学部生5,083人(男性68.5%、女性31.5%)を対象に、2025年3月~4月に実施。年度初めの定期健康診断時に、オンライン質問紙形式で行われ、インターネット依存尺度(IAT)と問題ギャンブル尺度(SOGS)を分析した。

 この研究の特徴は、ネット依存とギャンブル問題を個別の問題としてではなく、脳内の報酬系(ドーパミンシステム)に共通の基盤をもつ「行動嗜癖(しへき)」として捉えた点にある。スマホを手放せない、ゲームやSNSがやめられないといった状態は、パチンコやオンラインカジノにのめり込む状態と、脳の仕組みとして本質的に似たメカニズムが働いている可能性があるという。

 スマートフォンの普及により、若者はいつでもどこでもインターネットに接続できる環境にある。これが利便性をもたらす一方、スマホ1台で賭け事ができるオンラインカジノへのアクセスを容易にし、ネット依存とギャンブル依存を同時に生む「温床」となっている。さらに、ソーシャルゲームの「ガチャ」課金も、ギャンブルへの入口になり得ることが指摘されている。

 今回の調査では、回答した大学生の約6人に1人にあたる16.8%にギャンブル経験があり、そのうち半数以上(54.0%)が、将来的に問題を抱える可能性がある「潜在的問題群」に該当することが判明した。

 また、インターネット依存リスクが高い学生には、「睡眠の質への不満」「運動習慣の欠如」「食事の質の低下(菓子類での代用や栄養バランスの軽視)」といった生活習慣の乱れが共通して見られた。これらの習慣の乱れは、脳の自制心を司る「前頭前皮質」の機能を低下させ、依存行動を引き起こしやすくする一因と考えられている。

 大学生という時期は、親元を離れて自由が増す一方、この前頭前皮質がまだ発達途上にある脆弱な時期でもある。ギャンブル依存症は、世界保健機関も認める正式な疾患であり、単なる意志の弱さの問題ではない。今回の研究では、親にギャンブル問題がある場合、子どもも問題群に分類されるリスクが高いという「家族の影響」も浮き彫りになった。

 研究では、「ネットに過度にはまっている」「ギャンブルの話題を頻繁に口にする」といった小さなサインを見逃さないことが、早期支援につながると指摘。まずは、睡眠・運動・食事といった基本的な生活習慣を整えることが、依存症を未然に防ぐ第一歩になるとしている。

 調査結果は、中部大学現代教育学部の山本彩未准教授や、生命健康科学部の伊藤守弘教授を中心とした研究グループによる審査を経て、2026年5月8日付で学術誌「Behavioral Sciences」に掲載された。論文タイトルは「Internet Addiction and Problem Gambling Among Japanese University Students: Comorbidity and Lifestyle Correlates」。
《吹野准》

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