子供の不登校に関連して73.02%の保護者が「夫婦関係に危機」を感じていることが2025年5月13日、キズキ共育塾が運営するWebメディア「不登校オンライン」の調査結果から明らかとなった。 キズキ共育塾が運営するWebメディア「不登校オンライン」は、2025年3月12日から25日にかけて、不登校や行き渋りの子供をもつ保護者を対象に「不登校の保護者の夫婦関係」についてのアンケートを実施。66名の回答者全員が母親となっている。 アンケートによると、子供の不登校が始まったときと同じ配偶者との結婚を続けていると答えたのは61名(92.42%)で、婚姻関係を継続している人が大多数を占めた。夫婦関係の変化については、「悪くなった」と答えたのが33名(53.23%)で、半数以上が不登校が夫婦関係に悪影響を及ぼしていると感じていることがわかった。「変わらない」と答えたのは21名(33.87%)、「よくなった」と答えたのは8名(12.90%)であった。 夫婦間のコミュニケーションについては、「たまにある」と答えたのが21名(33.87%)、「よくある」と答えたのが18名(29.03%)で、一定のコミュニケーションが保たれているようすがうかがえる。しかし、「ほとんどない」と答えたのが17名(27.42%)、「まったくない」と答えたのが6名(9.68%)で、家庭による温度差も浮き彫りになった。 夫婦間の意見の食い違いについては、「よくある」と答えたのが32名(52.46%)で、過半数を超えた。「たまにある」を加えると、意見の食い違いがあるのは約8割(77.05%)にのぼった。役割分担については、「ある」と答えたのが36名(58.06%)で、「ない」と答えたのが26名(41.94%)。役割の有無がコミュニケーションやストレスの度合いにも影響している可能性が示唆された。 妻(母親)の役割としては、学校との調整や日常の食事や生活の世話、心理的サポートなどが多く、責任の集中が心身の負担に直結していると考えられる。一方で、夫(父親)の役割としては「仕事への注力」が大半を占め、子供の不登校に直接関与する役割が少ないことが浮き彫りとなった。 ストレスの増減については、「とても増えた」と答えたのが52名(82.54%)で、不登校が夫婦にとっても精神的な負荷の大きい出来事であると感じていることがわかった。 子供の不登校に関連して、夫婦関係の危機を感じたことがあると答えた人は46名(73.02%)にのぼり、不登校が夫婦関係の基盤を揺るがす深刻な問題であることがうかがえる結果となった。ただし実際は、子供の不登校が始まった後に離婚した人は66名中2名(3.03%)であり、危機はあっても、離婚には至らない人が多いようだ。