代々木ゼミナールは2025年4月、東京大学の2025年度入試データを公開した。前期日程合格者のうち、関東出身者の割合は61.7%。対照的に、近畿も含めたその他地区の割合は、この20年間で50.7%から38.3%へと9.7%も減少しているという。 入試データは、国公立大学と私立・準大学の入試状況を掲載したもので、合格者の現浪別・出身地別・男女別の割合や、志願倍率、合格最低点、今後の入試変更点、各種データの推移などをまとめている。 東京大学の前期日程合格者の出身地割合をみると、2025年度の関東(1都6県)出身者が61.7%。年度により多少の増減はあるものの、過去10年間、おおむね56%~60%の範囲で推移していた。 一方、近畿も含めたその他地区の割合は50.7%から38.3%へと、この20年間で9.7%も減少した。しかし、過去10年間でみると志願者ベースでの割合はおおむね一定となっていることから、合格者中の出身地別割合はその年の各地区の合格率によって変化していることがわかる。 出身地別の合格率(合格者数/志願者数)をみると、年による変化が大きい地区もあるが、大半は30%程度の合格率で推移。2025年度の全国平均では35.9%だった。 2025年度の地区別合格率トップ3は、「北海道」44.1%、「近畿」41.6%、「北陸」40.5%。このうち、近畿地区は、例年も40%台を維持し、全国平均を大きく上回っている。名門中高一貫校や公立進学校が所在している近畿地区は、学力の高い受験生が多く、出願・合格も多いと予想できる。 2024年度から2025年度の変化でみると、北海道は30.5%から44.1%、北陸は32.7%から40.5%に大きく上昇した。一方、東北と四国は、それぞれ2.4%減の26.9%、3.4%減の28.8%へと下降。また高い合格率の近畿も小幅ながら減少がみられた。