腸活が美容と健康に良いのは分かっているけれど、マッサージ、運動、発酵食品……情報がたくさんありすぎて、「どれをやってもうまくいかない」「続かない」という“腸活迷子”になる人が少なくありません。
そこでオトナサローネでは、「健康博覧会2025」に足を運び、日本美腸協会のセミナーで勉強してきました。『ロングスパンで考える“腸活”健康経営~5,000名以上のセミナー監修を通じて見えてきた成果と課題』と題したセミナーに登壇されていたのは、常務理事を務める山村康子さん。読者世代に必要な情報を、改めて解説していただきます。
◀◀◀こちらもチェック!『私の腸の状態は?たった10項目に答えるだけで、マル分かりの最強チェックリスト!腸活迷子のあなた、必見です【日本美腸協会】』
▶誰でも簡単に食物繊維量をアップする方法
腸活といえば、食物繊維がパッと思い浮かぶはず。「美腸食リスト」で摂取量を見える化
腸活では、食事に悩む人が目立ちます。よく聞かれる質問は、「食生活が乱れがちだが、効果のある食事は?」「食生活に情報が多すぎて、自分に合う選択が難しい」といった声です。そういう人は、お守りのように乳酸菌飲料を飲んでいたりします。
分かりやすい方法は、食物繊維を多くとることです。食物繊維=野菜と思っている人は多いかもしれませんが、白米やパスタなどにも含まれ、活用できる食材はたくさんあります。そこで当協会では、分かりやすいツールとして「美腸食リスト」を作りました。
美腸食リストは、何を食べるとどのくらい食物繊維が取れるかを数値で可視化したもの。厚生労働省がすすめている1日の食物繊維摂取量は18~21gですが、整腸作用を考えると、21gでも足りないという専門家の意見があります。
▶●ヶ月で体は変わる!
食物繊維1日プラス6gが目標。「えっ、それでいいなら続けられる!」
そこで、美腸食リストでは1日24gを目標にしています。現在の食物繊維の平均摂取量18gから、まずは1日6gをプラスしてみるのが目標。例えば、白米ともちむぎを一緒に炊くと、食物繊維が4g増えることが分かります。納豆を1個食べればプラス3gなので、合計7gに。1日プラス6gは、それほど難しい数値でないことが分かるでしょう。
また、美腸食リストの左上をご覧ください。このスタート地点は、ご飯、パン、シリアルというように主食を載せています。主食で食物繊維をとるようにすると効率が良く、1~2点のサイドメニューをプラスすれば1日の食物繊維をカバーできます。「これなら、簡単に続けられそう」と思えるに違いありません。美腸食リストは、冷蔵庫など毎日目につく場所に貼って、活用してください。スマートフォンにもダウンロードしておけば、買い物や外食のときに役立ちます。
未来の健康と美容のために、腸に対する意識を高める生活習慣を意識しましょう。すぐに結果が出るわけではないので、大切なのは継続です。3ヵ月ほどすれば、体、気持ち、考え方に変化が見えてくるはず。腸活は裏切りません。皆さんの腸活を心から応援しています。
【取材協力】
一般社団法人日本美腸協会常務理事 山村 康子さん
「一家に一人腸の専門家を育てる」ために、「食事・運動・腸もみ」を軸にした、誰にでも再現性があり、変化を実感できる腸活方法を伝えている。これまで手がけた腸活セミナーには、のべ5,000人以上が受講。メディア出演や、健康経営を行う企業から市民講座まで幅広く講演を行う。「美腸食リスト」を使ったシニア向けセカンドライフ講座や、家庭から腸を変えるためのきっかけづくりを全国各地で普及中。