文部科学省と厚生労働省は2025年3月14日、2025年3月大学等卒業予定者の就職内定状況調査(2月1日現在)の結果を発表した。大学生の就職内定率は、前年同期比1.0ポイント増の92.6%。2月1日現在の調査結果は4年連続で上昇しており、コロナ禍以前の水準を超える結果となった。 文部科学省と厚生労働省は、毎年、10月1日、12月1日、2月1日、4月1日現在の大学等卒業予定者の就職内定状況を共同で調査し、公表している。調査対象は、国立大学21校、公立大学3校、私立大学38校、短期大学20校、高等専門学校10校、専修学校(専門課程)20校の計112校6,250人。 大学(学部)の就職内定率は、前年同期比1.0ポイント増の92.6%。2月1日時点の就職内定率としては、コロナ禍の影響を受けた2021年3月卒が89.5%まで落ち込んだが、その後は徐々に回復し、4年連続で上昇。今回、コロナ禍前の水準を超える結果となった。2025年3月卒は、10月1日、12月1日現在の調査では前年同期比でマイナスと懸念される状況であったが、2月1日現在では大きく巻き返しをみせた。 大学区分別の就職内定率をみると、国公立大学は93.0%(前年同期比0.9ポイント減)、私立大学は92.5%(同1.7ポイント増)。文理別では、文系は92.7%(同0.9ポイント増)、理系は92.4%(同1.7ポイント増)となっている。 男女別では、男子大学生が91.6%(同1.0ポイント増)、女子大学生が93.8%(同1.0ポイント増)。大学区分×男女別では、国公立大学・女子がもっとも内定率が高く94.4%。ついで、私立大・女子93.7%、国立大・男子91.7%、私立大・男子91.6%となった。 地域別に大学の就職内定状況をみると、関東地区の95.9%(同1.4ポイント増)がもっとも高く、ついで中部地区92.3%(同0.4ポイント増)、近畿地区91.6%(同0.1ポイント増)、北海道・東北地区91.3%(同5.6ポイント増)、九州地区89.4%(同0.4ポイント増)。中国・四国地区は前年同期より1.2ポイント下降し88.0%にとどまった。 大学以外の就職内定率は、短期大学が84.9%(同0.8ポイント減)、高等専門学校が97.9%(同0.8ポイント減)、専修学校(専門課程)が87.8%(同2.3ポイント増)となっている。