2025年3月12日(水)、令和7年度(2025年度)兵庫県公立高等学校入学者選抜の学力検査が実施された。2025年3月5日に発表された全日制の志願状況は、定員2万1,252人に対し、志願者数は2万1,596人で、志願倍率は1.02倍となった。 リセマムでは、開成教育グループの協力を得て、「理科」の講評を掲載する。このほかの教科(全5教科)についても、同様に掲載する。兵庫県<理科>講評(開成教育グループ 提供)<総論>大問1 植物の進化や植物の体のつくりとはたらき 標準大問2 地震の伝わり方と太陽系の惑星 標準大問3 酸・アルカリと物質の密度 やや難大問4 光と電気 やや難 問題構成は例年通りで、基本的な内容が定着していれば、十分に正解できる問題が多かった。 大問1は、植物の進化や植物の体のつくり、はたらきに関する問題で、基礎知識を問う問題が多く見られた一方、実験や考察、生徒と先生との会話文などを読み、意味をつかみ取る読解力が求められる問題も出題された。 大問2は、地震の伝わり方と太陽系の惑星に関する問題であった。震源からの距離によって揺れの開始時刻が異なることや、初期微動継続時間と震源距離が比例すること、また三平方の定理を利用した計算問題が出題された。太陽系の惑星については、北半球と南半球での金星の見え方の違いが問われる発展的な内容の出題もあったが、大半は基礎知識を問う問題であった。 大問3について、1の酸・アルカリに関する問題は基礎知識を問う内容が中心であったが、2の物質の密度に関する実験の問題では、実験内容を読み解き、正しい選択肢を選ぶための読解力や思考力が求められる問題も出題された。 大問4について、1の光に関する問題は、凸レンズの基本が理解できていれば十分に正解できる問題であった。2の回路に加わる電圧と電流に関する問題では、電力の大きさによって豆電球の明るさが異なることや、電力と水の上昇温度が比例するという基礎知識を問う問題が出題された。一方で、回路の仕組みを考えさせる問題や複雑な問題文を読み解いて考察させる難問も出題された。 このレポートは2025年3月13日(木)に開成教育グループが作成したもの。協力:開成教育グループ