【高校受験2025】東京都立高校入試・進学指導重点校「立川高等学校」講評 | NewsCafe

【高校受験2025】東京都立高校入試・進学指導重点校「立川高等学校」講評

子育て・教育 リセマム/教育・受験/中学生
【高校受験2025】東京都立高校入試・進学指導重点校「立川高等学校」講評
  • 【高校受験2025】東京都立高校入試・進学指導重点校「立川高等学校」講評
  • 英語/【高校受験2025】東京都立高校入試・進学指導重点校「立川高等学校」講評
  • 英語/【高校受験2025】東京都立高校入試・進学指導重点校「立川高等学校」講評
  • 数学/【高校受験2025】東京都立高校入試・進学指導重点校「立川高等学校」講評
  • 数学/【高校受験2025】東京都立高校入試・進学指導重点校「立川高等学校」講評
  • 国語/【高校受験2025】東京都立高校入試・進学指導重点校「立川高等学校」講評
  • 国語/【高校受験2025】東京都立高校入試・進学指導重点校「立川高等学校」講評
 2025年度(令和7年度)東京都立高等学校入学者選抜(都立入試)の学力検査が、2025年2月21日(金)に実施された。東京都教育委員会が同日発表した受検状況によると、全日制の受験者数は3万5,877人だった。

 リセマムでは、SAPIX中学部(サピックス)の協力を得て、学力検査・進学指導重点校「立川高等学校」の講評を速報する。このほかの共通問題(全5教科)と進学指導重点校(全7校)の自校作成問題についても同様に順次掲載する。

立川高等学校<英語>講評
1.リスニング問題:小問数5
 問題Aと問題Bの二部構成です。問題Aは設問ごとの対話文と質問を聞いて、与えられた選択肢から答えを選ぶ形式が3つあります。問題Bはある商業施設の館内放送と質問を聞いて適切な答えを選ぶ問題と、英語で答えを記述する問題が1つずつあります。

2.対話文の読解(約1290語):小問数9
 月の見え方や重力にもとづく地球との関係性、宇宙ロープウェイの可能性についての対話文です。問3は本文の内容に該当するイラストを選ぶ新傾向の出題形式でしたが、解答の根拠となる箇所が複数あり、解きやすいものでした。問5は例年出題されている4つの連続する文章を正しい順番に並べかえる問題です。前後の内容から月と地球、地球と太陽の関係性について正確に理解する必要があり、難度の高い問題でした。また例年出題されていた40語~50語での自由英作文は、2025年では本文の内容の理由について文脈から推測して15~20語で書く形式に変わっています。

3.物語文の読解(約1340語):小問数9
 カナダからの留学生が、ブドウ農園で学んだことを通して、発表のテーマである気候変動を身近なものとして考えるようになる物語文です。気候変動が与えるブドウへの影響や、適した栽培環境についてなど理系的な内容の理解が多く問われています。例年通り、下線部についての内容一致や整序英作文、本文から適切な語を抜き出す問題、本文の内容に合う選択肢の組み合わせを選ぶ問題などが出されています。問6は大問2の問3と同様に、本文の内容に該当するイラストを選ぶ新傾向の出題形式です。問9は主人公たちが書いた原稿の空所を補う問題です。2024年は選択肢から適切な語を選ぶ形式でしたが、2025年は本文の内容をふまえて15~20語の英語を入れ、一文を完成させる形式になっています。

立川高等学校<数学>講評
1.小問集合
 式の値、箱ひげ図、確率、作図の4問構成でした。〔問2〕で2024年の連立方程式に代わり箱ひげ図が出題されましたが、難度は標準でした。素早く処理して完答しておきたいところです。

2.二次関数
 2つの放物線と2直線でできる図形についての問題でした。〔問1〕は変域の基本問題で、時間をかけずに処理できたことでしょう。〔問2〕は高校入試で頻出のテーマのため、解法に迷った受験生は少なかったと思われます。〔問3〕は四角形の面積から直線の式を求める問題で、計算量もそれほど多くないため、ミスせず正解を導きたいところです。

3.円
 円についての出題で、〔問1〕は角度を求める問題、〔問2〕は三角形の合同を証明する問題、〔問3〕は2円の共通部分の面積を求める問題でした。〔問2〕の証明は決して難しくはないですが、要点を確実に押さえつつ、しっかり記述できたかどうかで差がついたものと思われます。〔問3〕は求める部分の図形の把握はしやすいうえに、計算量も多くなかったため、確実に得点しておきたいところです。

4.空間図形
 直方体の内部にできる図形を考察する問題でした。〔問1〕の三角形の面積を求める問題は平易な内容です。〔問2〕の最短距離に関する問題は類題経験があったと思われますが、やや煩雑な計算をともなう内容のため、計算ミスなどに注意して対処したい小問でした。〔問3〕は四角すいの体積を設定された文字を用いて表す問題で、時間をかけずに対応したいところです。

立川高等学校<国語>講評
1.漢字の読み取り
 例年通り5問が出されました。2024年と同様に、難度の高い四字熟語が出されています。

2.漢字の書き取り
 例年通り5問が出されました。慣用句や四字熟語など日常的に使う言葉を書き取るものが中心で、標準的な難度でした。

3.三川みり『君と読む場所』
 本を通して心を通わす中学生2人の様子を描いた小説文からの出題です。例年通り設問はすべて記号選択で、2024年は5問構成でしたが、2025年は6問構成に戻りました。標準的な難度の問題が中心であったため、手早く処理したいところでした。

4.若林幹夫『社会学入門一歩前』
 私たちが知覚している世界がメディアの媒介作用のもとに成り立っていることを述べた論説文です。過去3年は2つの文章を複合した出題が続いていましたが、2025年は単一の文章の出題に変化しました。記号選択4問・記述2問という構成で、2問を合計した記述量は190字とボリュームがあります。また、空欄補充形式の設問が2024年までは出されていましたが、2025年は出されませんでした。

5.村上哲見『漢詩の名句・名吟』
 伊達政宗と漢詩の関わりについて述べた文章からの出題です。漢詩が引用されていましたが、現代語訳もついていたので読み取りには苦労しません。文章内容に関する記号選択が6問出されましたが、いずれも文章を丁寧に読み進めていれば対処可能なものでした。また、知識分野からは語句の意味に関する記号選択が1問出されています。


 このレポートは、2025年2月22日(土)に速報としてSAPIX中学部が作成したもの。

協力:SAPIX中学部


SAPIX中学部 提供
東京都立高校入試講評(2015~2025年)

《編集部》

特集

page top