神戸市、部活動改革「KOBE◆KATSU」へ2026年全面移行 | NewsCafe

神戸市、部活動改革「KOBE◆KATSU」へ2026年全面移行

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KOBE◆KATSU(コベカツ)
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 神戸市は2024年12月16日、教育長会見を通じて、2026年夏を目途に市内の中学校の部活動を「KOBE◆KATSU(コベカツ)」と呼ばれる新しい形態に全面移行する方針を発表した。この取組みは、少子化や部活動の多様化に対応し、子供たちの選択肢を広げることを目的としている。

 神戸市では、少子化の影響で部活動の数が減少し、選択肢が限られている現状がある。さらに、部活動に対する価値観の変化により、子供たちがそれぞれの興味や意図に基づいて活動を選びたいという声が増えている。これに伴い、教員の負担も増加し、部活動の指導だけでなく、他の業務もこなさなければならない状況が生じている。こうした背景から、神戸市は部活動を地域活動に移行する「KOBE◆KATSU」を導入することを決定した。 平日を含めた取組みは政令都市初という。

 神戸の地域クラブ活動「KOBE◆KATSU」は、地域の団体が運営主体となり、教員以外の多様な指導者が参加する形態をとる。これにより、子供たちは学校の枠を超えて、隣接する学校や地域で自分の興味に合った活動を選択できるようになる。また、活動場所も学校施設に限らず、地域の施設を利用することが可能となる。

 費用面では、現在の部活動で必要な実費を月会費制に移行し、必要最低限の費用を負担する形に変更する。保険についても、スポーツ安全保険を利用することで、現行の制度と同様の保障を提供する予定だ。

 神戸市は、2026年9月に現1年生が3年生で引退するタイミングで一斉に「KOBE◆KATSU」へ移行することを目指している。これにより、子供たちの選択肢を広げ、主体的に活動を選ぶ機会を提供することが期待されている。また、教員は部活動に費やしていた時間を本来の業務や新たな教育活動に充てることができるようになる。

 「KOBE◆KATSU」の導入により、地域の活性化や他世代交流の促進も期待されている。中学生が地域の活動に参加することで、地域社会の一員としての役割を果たし、地域活動の活性化に寄与することができると考えられている。

 神戸市は、2026年の全面移行に向けて、2025年1月から活動団体の募集を開始予定。募集にあたっては、団体の代表者が一定の資格を持ち、3名以上で指導にあたることなどの基本方針を示している。また、子供たちの指導に関する研修の受講や保険の加入など、必要なルールを定めている。

 「KOBE◆KATSU」の導入は、神戸市にとって初めての試みであり、地域の多様な団体と連携しながら進められる。これにより、子供たちに多様な参加機会を提供し、地域社会全体で子供たちの成長を支える新しい形の部活動が実現されることが期待されている。
《佐藤愛》

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