2024年の年末年始に向けた旅行需要が、コロナ禍からの回復基調を見せている。TimeTree未来総合研究所が行った調査によると、2019年から2024年までの年末年始の旅行予定データを分析した結果、2024年の旅行予定登録数は2023年比で約120%増加していることが明らかになった。この調査は、カレンダーシェアアプリ「TimeTree」に登録された予定データをもとに行われた。 この調査の背景には、コロナ禍による旅行制限の緩和や、2024年の年末年始が「奇跡の9連休」とも言われるカレンダーの並びの良さがある。多くの人々が旅行を計画する中、TimeTreeでは、国内外の旅行予定登録データを分析し、旅行需要の動向を明らかにした。 調査によれば、2024年の年末年始の旅行スタートは「12月28日」がピークとなり、期間中の平均の約1.9倍の予定登録が集中している。この日は多くの企業が仕事納めを迎える12月27日の翌日であり、旅行の出発日として選ばれることが多いと考えられる。 さらに、海外旅行先のトレンドとしては、韓国、台湾、タイなどのアジア圏が人気を集めている。特に韓国は、2022年から3年連続で1位を獲得しており、アクセスの良さや費用の手ごろさ、K-POPや韓国ドラマといった文化的要素が若年層を中心に支持を受けていることが背景にあるとされる。 一方、海外ユーザーの日本旅行の動向についても調査が行われた。2022年から2023年にかけて、年末年始の旅行予定は急回復し、2024年もその勢いを維持している。特に韓国と台湾からの旅行需要が高く、アメリカやイギリスからの旅行予定も増加傾向にある。 TimeTree未来総合研究所の深川泰斗所長は、「今年の年末年始は、国内外の旅行需要が回復し、2019年の水準に迫る勢いとなっている」と述べている。円安や物価高の影響から国内旅行が中心となる一方で、アジア圏の短期間・近距離の旅行が人気を集めているという。 このように、2024年の年末年始は、旅行需要が回復基調にあり、多くの人々が旅行を楽しむことが予想される。TimeTreeの調査データは、旅行業界や観光地にとっても重要な指標となるだろう。