東大、授業料値上げを正式決定…新入生から11万円増 | NewsCafe

東大、授業料値上げを正式決定…新入生から11万円増

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  • 授業料改定・学生支援拡充の内容
  • 教育学修環境改善に向けて当面の間取り組む事項
  • 総長メッセージ
 東京大学は2024年9月24日、授業料の値上げを正式決定した。東大の学部授業料の値上げは、2005年以来20年ぶり。2025年度の新入生から、現行の2割増となる10万7,160円値上げし、年額64万2,960円とする。

 9月11日に授業料改定案とそれにあわせた学生支援拡充案を公表。9月24日にこれらの方針を正式に決定し、藤井輝夫総長のメッセージを公表した。

 授業料は、現行の年額53万5,800円から、文部科学省が定める上限である2割増の10万7,160円値上げ。2025年度新入生から、年額64万2,960円とする。現在の学部学生の授業料は据え置く。修士・専門職学位課程(法科大学院を除く)については、現在の学部学生が学士課程を標準的に卒業して修士課程を修了するまでは現行の授業のまま修学できるよう、2029年度入学者から適用する。博士課程の授業料は据え置く。

 授業料改定とあわせた学生支援の拡充として、全額授業料免除の対象者は、現行の世帯収入400万円以下から、世帯収入600万円以下へ拡大。世帯収入600万超~900万円以下の学生についても、出身地など個別の状況を勘案して一部免除を行う。

 東京大学の授業料の値上げは、2005年以来。授業料値上げによる増収額は、学修情報の可視化・全学の学修環境の整備、図書館機能の強化、インクルーシブキャンパスの実現など、教育学修環境改善に活用するとしている。

 藤井総長は、同日発表したメッセージの中で「部局等を個別に訪問し、学生ならびに教職員のみなさんへの説明を引き続き行っていきます。学生に関わりのある事柄について一緒に考える仕組みの丁寧な構築に向けて、検討を開始します」とコメントしている。

 一方、学生団体「東大学費値上げ反対緊急アクション」は授業料値上げの正式決定を受けて9月25日、抗議声明を発表。「多くの学生と教職員による問題点の指摘と反対の意思表示が行われている最中の唐突な発表であり、教育を受ける権利の擁護という国立大学本来の使命を蔑する決定」と強く批判するとともに、決定の撤回を要求している。
《奥山直美》

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