「自分が崩壊するぐらい号泣した」あまり感情を表に出さない【MEGUMI】が話題の映画『FUJIKO』の反響に思わず涙。「マジムカつく!もあった」4年越しの思いをインタビュー | NewsCafe

「自分が崩壊するぐらい号泣した」あまり感情を表に出さない【MEGUMI】が話題の映画『FUJIKO』の反響に思わず涙。「マジムカつく!もあった」4年越しの思いをインタビュー

女性 OTONA_SALONE/LIFESTYLE
「自分が崩壊するぐらい号泣した」あまり感情を表に出さない【MEGUMI】が話題の映画『FUJIKO』の反響に思わず涙。「マジムカつく!もあった」4年越しの思いをインタビュー

先日公開されたMEGUMIさんが企画・プロデュースした映画『FUJIKO』は、公開に先駆けてイタリアの映画祭で最高賞を含む2冠を達成し、約1200人規模の会場は涙と拍手に包まれたという。

1970〜80年代を生きたシングルマザー・富士子の人生を描いた本作は、木村太一監督が自身の母親をモデルに生み出した物語。さまざまな苦難に見舞われながらも、周囲の助けを得ながら自分らしい生き方を模索しながらたくましく人生を切り開いていく姿が、国や文化を超えて多くの人の心を動かした。

企画・プロデューサー作品を牽引しながら、富士子が働く喫茶店「フォレスト」の店主として出演もしているMEGUMIさんは、その光景を前に感情を抑えきれなかったそう。今回は作品に込めた思いや、映画づくりを通して感じたことについてお話を伺いました。

4年越しの映画公開に感無量「マジムカつく!もあった」

© 2026 FUJIKO Film Partners

木村監督の前作『AFTERGLOWS』(2023年)に出演した際に監督自身の境遇を知り、初の長編映画プロデュースを決意したというMEGUMIさん。

──この作品をプロデュースしたきっかけについて聞かせてください。

木村監督の前作『AFTERGLOWS』(2023年)に出演した際、当時私はプロデュースを始めたばかりでしたが、たまたま「日本人女性の自己肯定感が世界で最下位」というニュースを見て、女性を応援できるような作品をつくりたいと強く思っていまして……。

そのタイミングで監督が、お母様をモデルにした映画をつくりたいと思っていたことを聞き、「ぜひプロデューサーとして参加してください」と中目黒の居酒屋で言ってくださったのがきっかけです。お互いがやりたい方向性がフィットしたのと、長編映画をつくったことがなかったので、すごいチャンスをもらったなと思い、一緒に伴走してきました。

--完成までに約4年を要したそうですが、今のお気持ちはいかがですか?

「マジムカつく!」みたいなこともたくさんありましたが(笑)、そういうことがあったからこそ良いものができたと思っています。

味わったことのない温かな拍手に包まれて

©FEFF28 Photo by Alice_Durigatto

──海外のウディネ映画祭で最高賞を受賞した瞬間、どんなお気持ちでしたか?

海外の映画祭での上映が初めて皆さんに見ていただく機会だったので、正直怖かったんですよね。結果、自分でもびっくりするくらい泣いてしまいました。普段はあまり感情を表に出すタイプではないというか、人前で泣くタイプではないのですが、あの場の空気がそうさせたというか——自分でも止められなかったです。

1200人ほど入るオペラ座のような会場の4階までぎっしり埋め尽くすお客様と一緒に観たのですが、上映が終わった後に、観客のみなさんが涙目のまま拍手してくださっていて。「作ってくれてありがとう」と声をかけてくださる方や、胸にこぶしを当てて「届いたよ」とジェスチャーで伝えてくださる方もいました。空間全体に温もりが満ちていて、「やった!」という達成感よりも、今まで味わったことのない種類の喜びがこみ上げてきましたね。

©FEFF28 Photo by Alice_Durigatto

この作品は完成まで4年かかっているんです。資金集めに難航したり、予期せぬトラブルがあったり、「本当に完成するのだろうか」と不安に思った時期もありました。だからこそあの瞬間、映画というものが持つ力、それは国も文化も関係なく、人の心をひとつにしてしまう奇跡のような瞬間を、全身で受け取った気がして。映画を作ることの素晴らしさを、改めて深いところで感じられました。

富士子は理想のお母さんじゃない。だからこそ「救い」になる

『FUJIKO』TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開中 配給:Atemo © 2026 FUJIKO Film Partners

──映画を通して、観客のみなさんからはどんな言葉が届きましたか?

特に印象に残っているのは、女性の方からいただいた言葉です。「自分を理解してくれている映画でした」と泣きながら話してくださる方が多かったんです。富士子は、いわゆる“理想のお母さん”じゃないんですよね。感情的になることもあるし、失敗もする。でも、だからこそリアルで、刺さるものがある。

母親になると「いいお母さんでいなきゃいけない」と自然と背負ってしまうじゃないですか。私自身もそうなので、よくわかるんです。デコ弁を作れない自分はダメなんじゃないかとか、もっと子どもと一緒にいた方がいいんじゃないかとか、そういった小さな自己否定が積み重なっていく。でも、「そうじゃなくてもいいんだと思えました」という言葉をもらったときに、この映画を作ってよかったなと心の底から思いました。

社会を変えるより、まずは自分を肯定したい

──1970〜80年代を舞台にした物語ですが、今の時代にも通じるものを感じますか?

作りながら、むしろあまり変わっていないんだなと思いました。当時はシングルマザーに対する偏見が、今よりずっと露骨で強かったと思います。それでも形を変えながら、未だに残っているものがある。結婚したらこうあるべき、子どもを産んだらこうあるべき——そういう見えない呪縛のようなものが、どこかにまだ息づいている気がします。

もちろん社会の問題もありますし、その構造を変えようとすることも大切。でも、それと同時に、私たち自身が自分を肯定することも同じくらい大切なんじゃないかと思うようになりました。この作品を作りながら、私自身もそのことをすごく考えていました。

今って、男性も生きづらそうだなと感じる

──これまで女性をエンパワーメントする作品を多く手がけてきました。今後描いてみたいテーマはありますか?

最近、男性のことが気になっているんです。もちろん女性を応援する作品をこれからも作りたいんですけど、今は男性もすごく生きづらそうに見える。何か発言すればすぐ批判されたり、変わろうとしても別の価値観から否定されたり。そういった息苦しさを感じている人が多いんじゃないかなと思って。

私は父親がいなかったので、実は男性という存在をあまり知らないんです。だからこそ、男性についてもっと理解を深めながら、男性をエンパワーメントするような作品も作ってみたい。最近の映画を見ていても、かつてのような完璧なヒーローではなく、弱さや情けなさ、不格好さを抱えた男性が描かれることが増えています。それも、時代が正直に映し出されているということだと思います。

人の役に立てていることがシンプルにうれしい

──MEGUMIさんが作品を作り続ける原動力は何ですか?

昔は「売れたい」という気持ちも強かったと思います。でも今は違いますね。イタリアの映画祭で改めて感じたのは、言葉が通じなくても、心は通じるということ。日本語もわからないのに、同じ作品を観て涙を流してくれる。それがどれほど稀有なことかを改めて実感しました。

映画祭では上映後にみんなで乾杯するんですけど、その時間がとても好きで。国籍も文化も違う人たちと、ひとつの作品を囲んでいる——ちょっとした外交みたいな感覚があるんですよね。作品を通して誰かの役に立てたり、誰かが少しでも前向きになれたりしたらうれしい。今はそれが、いちばんの原動力かもしれません。

【後編はこちらから】▶▶【MEGUMI】「40代のダイエットはタイミングが超重要」食べたいものは何時から何時の間に食べるべき?「大事な日の前に必ずほぐす」意外なパーツとは?

撮影/中村彰男

【PROFILE】

MEGUMI

『FUJIKO』TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開中 配給:Atemo © 2026 FUJIKO Film Partners

俳優、プロデューサー。2001年、デビュー。俳優として、映画『台風家族』『ひとよ』でブルーリボン賞助演女優賞を受賞。プロデュースを手掛けた、映画『零落』、ドラマ『くすぶり女とすん止め女』、恋愛リアリティ番組「ラヴ上等」などが話題に。国際文化交流イベント「JAPANESE NIGHT」ファウンダー。近著に「わたしはこれでやせました」(ダイヤモンド社)がある。企画・プロデュースを手掛けた映画『FUJIKO』が公開中。

『FUJIKO』

『FUJIKO』TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開中 配給:Atemo © 2026 FUJIKO Film Partners

監督自身の母の人生を題材に、木村太一監督とMEGUMIが企画・プロデューサーとしてタッグを組んで生まれた渾身作。主演は映画『茜色に焼かれる』で報知映画賞最優秀新人賞を受賞した片山友希。

舞台は1977年の静岡。嵐で停電した病院で娘・麻理を産んだシングルマザー・富士子は、姑と義姉に娘を奪われるという理不尽な仕打ちを受けながらも、実母の力を借りて取り返し、周囲の反対を押し切って二人で生きることを選ぶ。既成の価値観に抗いながら、自由と自分らしい生き方を模索する富士子の波乱万丈の人生を描く。


《OTONA SALONE》

特集

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