科学技術振興機構(JST)は2026年3月20日から23日につくば市で開催する「第15回科学の甲子園全国大会」に先立ち、出場生徒と一般高校生を対象とした調査結果を公表した。高校生の79%が学習にAIを活用し、出場生徒の9割以上が将来の夢を具体的に描いている実態が判明。出場生徒はより高度な学習にAIを役立てている。 同調査は、理数分野に高い関心を持つ生徒の学習実態や科学トレンドを把握することを目的に実施された。対象は「第15回科学の甲子園全国大会」に出場する生徒308人と、全国の16~17歳の高校生421人。 調査の結果、高校生の4人に3人が学習や日常生活でAIを活用している実態が明らかになった。普段の学習にどのくらいAIを活用しているかを尋ねたところ、出場生徒・一般高校生ともに「積極的に活用している」「必要に応じて活用している」の合計は79%だった。出場生徒は、学習での活用割合が日常生活での活用割合よりも14ポイント高く、学習場面でより積極的にAIを活用していることがわかる。具体的な用途は「学習支援(解説・別解・理解補助)」(49%)が最多で、解答の解説を補足させたり、別解を確認したりするなど多面的に活用されていた。 学習時間については、平日の平均学習時間は出場生徒が「2時間~3時間未満」(28%)が最多だったのに対し、一般高校生は「0~30分未満」(31%)がもっとも多かった。休日も出場生徒の85%が2時間以上学習していると回答した。学習方法では、出場生徒の半数以上が「間違えた問題を重点的に原因分析・再学習する」(58%)と回答。従来の基本的な方法とデジタル手法を柔軟に組み合わせているようすがうかがえた。 出場生徒の9割以上が将来就きたい職業を具体的に描いており、もっとも多かったのは「研究職」(31%)だった。一般高校生の約半数が「未定・決まっていない」と回答するなか、出場生徒は研究・医療・ITといった理数分野の専門職を志望する傾向が強い。また、学習に役立った趣味の1位は「ゲーム系」で、マインクラフトやポケットモンスターなどが挙げられた。 今気になっているニュースの1位は「AI・生成AI」(56%)、2位は「宇宙」(47%)だった。AI分野では性能向上への関心に加え、フェイクニュースなどの社会的リスクへの問題意識も挙がった。宇宙分野ではH3ロケットやアルテミス計画への注目が高い傾向にあった。