スプリックス教育財団は2026年1月28日、算数・数学の基礎となる計算力と計算に対する意識の男女差について、アメリカ、イギリス、フランス、南アフリカ、中国の5か国を対象とした調査結果を公表した。計算テストの結果に男女差はなかったが、意識に差があるケースが存在したという。 調査は2025年4月から6月にインターネットパネル調査により実施され、5か国の小4・中2各75名ずつ男女均等に合計1,500名が参加。計算問題は小4は整数・小数・分数の四則演算、中2は正負の数・文字式・方程式・連立方程式などを出題。意識調査は、計算への「好き」「自信」について5段階評価で回答した。 調査では、計算テストの結果において、調査対象10グループのうち、イギリスの小学4年生とフランスの中学2年生の2グループを除く計8グループで男女間の有意差はなかった。イギリスでは男子が7.4ポイント高く、フランスでは男子が5.8ポイント高い正答率を示した。 一方、計算力は同等でも計算に対する意識で男女差がみられるグループもあった。アメリカの小学4年生、中国の中学2年生では正答率に差はなかったが、男子のほうが「計算が好き」という意識が有意に高い結果となった。イギリスの小学4年生では、計算テスト正答率に男女差がある一方で、計算に対する「好き」「自信」では差は認められなかった。その他6グループでは計算力・意識ともに男女差はなかった。 南アフリカについては、国際数学・理科教育動向調査(TIMSS)で女子成績が男子を上回る傾向が報告されているが、今回の調査では計算テスト正答率に男女差はなく、点数も他国と同程度だった。これは調査が留年未経験の標準的な年齢の児童・生徒を対象とし、デジタル環境が整った家庭の子供に限定されているためと考えられている。 今回の調査結果からは、多くの国・学年で計算力に明確な男女差はみられず、意識の面で一部違いが存在することが示された。今後、より大規模な調査により男女差の実態把握が期待される。調査結果の詳細データはスプリックス教育財団Webサイトで公開されている。 スプリックス教育財団は、教育に関する調査研究と奨学金支給を通して青少年の健全な育成に寄与することを目的として2023年4月に設立された組織である。