コロコロコミック研究所は、男子小学生を中心とした読者を対象に「お年玉・投資」に関するアンケート調査を実施し、お年玉の受け取り方、使える金額、使い道、投資・NISAを知っているかなどについて調査した結果を発表した。 小学館は、男子小学生向けマンガ雑誌「月刊コロコロコミック」で1977年の創刊以来続けている読者アンケートのデータをもとに、小学生のリアルをレポートおよび分析するプロジェクト「コロコロコミック研究所」を発足している。「もらったお年玉の金額」「お年玉の使い道」に関する調査は、2025年6月13日~7月14日に雑誌のハガキアンケートを実施し、998件を集計した。そのほかの調査は、10月15日~11月13日にWebアンケートを実施し、777件を集計した。 小学生がもらうお年玉の金額は「1万1円~2万円」がもっとも多く、全体の約3割を占めた。続いて「5,001円~1万円」が約19%、「2万1円~3万円」が約18%という結果となっており、昨年までの傾向と比べても、もらう金額の中心はおよそ1万円前後で安定していることがうかがえる。 また、もらったお年玉で使っていい金額については、「3,001円~5,000円」(25.7%)がもっとも多く、ついで「1,001円~3,000円」(20.6%)、「5,001円~1万円」(19.3%)となった。5,000円以内と答えた小学生は合計67.1%とおよそ7割を占め、多くの家庭において、子供の金銭の使い方に対して一定の自立を促しつつも、適切な範囲での制限を設けている実態がうかがえる。さらに、10%以上が0円と回答しており、すべて貯金などに回す家庭も一定数存在することがわかった。 「お年玉は何でもらいましたか?」という質問に対し、「現金」が97.2%と圧倒的多数を占めた。一方で「PayPayなどのスマホのお金」(0.3%)や「銀行振込」(1.8%)といった受け取り方、「商品券(図書カード、QUOカードなど)」(5.1%)など、家庭ごとの多様な受け取り方の実態も浮かび上がった。 近年、投資への関心が高まる中で、「おうちの人から『投資』や『NISA』という言葉を聞いたことがありますか?」と質問したところ、約4人に1人が「聞いたことがある」(23.7%)と回答した。また、「聞いたことはあるが、意味はよく知らない」(18.0%)を合わせると、41.7%の子供がすでに金融に関する言葉に触れていることが明らかになった。この背景には、親世代からの影響や、学校での金融教育の普及などが考えられ、子供たちが日常生活の中で少しずつ金融への理解を深めつつあることがうかがえる。 「お年玉を『使う』のではなく、『増やす』ことに興味はありますか?」という質問に対しては、「少し興味がある」(36.0%)、「すごく興味がある」(24.6%)を合わせて、全体の60.6%が肯定的な回答を示し、投資という選択肢に興味をもつ可能性がある子供の存在が明らかになった。 小学生のお年玉の使い道についても調査した。その結果、1位は「貯金」で、子供たちがお金を計画的に管理する意識が高いことがうかがえた。続いて、憧れのホビーや遊びに使うケースも多く、2位は「ベイブレード X」、3位は「コロコロコミック」、4位は「ポケモンカード」となった。また、5位は「クレーンゲーム」で、チャレンジ感のある遊びにお年玉を使う子供も少なくないことがわかった。