「難漢大学」ランキング1位は尚絅大…Z世代の漢字力調査 | NewsCafe

「難漢大学」ランキング1位は尚絅大…Z世代の漢字力調査

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漢字の読みが難しい大学 総合ランキング
  • 漢字の読みが難しい大学 総合ランキング
  • 難漢ベスト10
  • 正答率が低い10大学
  • 誤読率が高い10大学
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 嘉悦大学は2025年12月12日の「漢字の日」を前に、若い世代の基礎学力、特に漢字の読み書き能力の現状に関する「漢字の読みが難しい大学(“難漢”大)調査」を実施し、結果を公開した。“難漢”大学は、1位「尚絅(しょうけい)」、2位「椙山(すぎやま)」、3位「嘉悦(かえつ)」となった。

 この調査は2025年11月16日から21日にかけて、全国のZ世代男女(15歳から29歳)1,000人を対象に実施された。回答者の平均年齢は23.4歳、学生の割合は28.6%、男女比は1:1だった。調査対象は30大学。

 総合ランキングは、「読みの難しさ(難読度)」「漢字の難しさ(“難漢”度)」「正答率の低さ」「誤読率の高さ」の4指標でそれぞれ順位づけを行い、上位15位までに順位点を付与。同時に聴取した「漢字の読みが難しい大学名ベスト5」の回答数を加重平均した得点と単純合計した総得点により順位づけをした。

 その結果、難漢大学名ベスト3は「尚絅(しょうけい)」「椙山(すぎやま)」「嘉悦(かえつ)」となり、「麗澤(れいたく)」と「畿央(きおう)」がそれに続いた。8位から10位の大学は漢字が特に難しくないと感じられる人もいるかもしれないが、「八洲」を「やしま」、「桐朋」を「とうほう」、「基督」を「きりすと」と正しく読めるZ世代は少なく、正答率がそれぞれ5.2%、13.1%、16.3%となった。

 また、予備調査からは知名度が高いにもかかわらず「名前を正しく読めない」大学が少なからず存在することがわかった。読みが難しい地名が入った大学名を含んだ集計では、総合‟難漢"度の高い大学に交じって3つの大学名が上位にランクインした。特に「美作」を「みまさか」と正答したZ世代はわずか0.4%にとどまった。

 調査の手続きは、大きく予備調査と本調査の2段階となっている。予備調査では、学内の5名の判定で、日本の全大学の中で読みが難しいと感じた125大学を候補とし、そこから2人以上が「難読性が高い」と評価した96件を候補に確定した。結果的に国公立大学は既知の地名などが多いため難読度は低く、96件には私大のみが含まれた。

 予備調査の結果では、難読度の評価と誤答率の高さにはやや高い相関(相関係数0.56)がみられたが、認知率と誤読率の間には低い負の相関(相関係数0.23)があり、必ずしも「有名だから、正しく読める」というわけではないことがわかった。

 嘉悦大学は、「国語力(特に漢字の読み書き力)」の低下が指摘される背景には、自動変換機能の進化やAI依存に加えて、若い世代の「文字離れ」があると考え、今回の調査を実施。今後は、調査結果を踏まえて、引き続き国語力を含め学生の基礎教育に力を入れていくとしている。
《吹野准》

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