
さんきゅう倉田です。
東京大学経済学部で、計量経済学や心理学、金融、マーケットデザインの講義を履修しています。
来年はいよいよ4年なので、論文を書かなければいけません。
▶やる気がある人とない人。チーム分けはどうすべき?
「優秀な」東大生と「やる気がない」東大生を同じチームにすべきか
東大に入ったのは卒業することが目的ではないから、卒業単位に含まれない授業やプログラムも面白そうだったら積極的に履修している(日本大学理工学部のときは、プログラムなどなかったし、聴講する学生などいなかったので、時代の変化と学生の違いを感じている)。
東大に入学してからこれまでに受けたプログラムや授業には、東大の理系の先進的な技術を使った起業アイデアを提案する授業やA Iを用いたビジネスアイデアを提案し優勝するとカリフォルニアに行けるハッカソン、優勝すると名古屋に行けるハッカソン、BIG4と呼ばれるコンサルが催すハッカソン、2泊3日で山梨に行き地域を活性化させる事業アイデアを提案するプログラム(参加費無料でたのしい)、千葉県のある町を地域創生ビジネスプランコンテスト、経済安全保障のゼミなどがあって、そこで出会った人々はたいてい素晴らしい。
一部の人は連絡先を交換していないので、一生会えないと思うと非常に残念である。
さて、以前参加した半年のプログラムでは、5人チームを組むことになっていた。チーム編成は運営側に裁量があり、学生が希望を提出する機会はない。
チーム編成前に、参加者の一人が運営からこんな話を聞いた。
「これまでの課外活動の所感をGoogleフォームで提出してもらってるけど、3割くらいの学生はちゃんと提出してないんだよね。この提出してない人が固まらないように、チーム編成をしようと思ってる」
2泊3日の合宿中であったため、この話は学生の間に瞬く間に広まった。ある者は恐怖し、またある者は安堵した。その晩、一人の学生が、肌ラボで保湿を済ませ布団に包まっている筆者に声をかけてきた。
▶「ベストなチーム編成」東大生の考えは
「みんなやる気すごいよね。さんきゅうは優勝とか狙ってる?正直、俺はそういう感じじゃないんだよね。今後、チームになったらチームメイトに迷惑かけるかもしれない」
横でその話を聞いていた2年生が言った。
「それぞれの向き合い方があるから、気にしなくていいと思うよ。自分がやれる分だけやればいいんだよ。もちろん、やるって言ったのにやらなかったり、期日を守らなかったりしたら、不誠実だなって思うよ。でも、最初から、そんなに頑張れないんだって言ってくれたら、覚悟してるから大丈夫だよ。」
ぼくはただただ天井を見つめていた。相談者は安心したように笑って、自分の部屋に戻っていった。
2年生が筆者の枕元ににじり寄って言った。
「チーム編成の話を聞いて思ったんだけど、やる気のない人とやる気のある人を一つのチームにすると、彼みたいな優しくてやる気のない人にとって非常にストレスになるんじゃないかな。むしろ、やる気のない人で5人チームを作った方がいいんじゃないかな。プログラムはまだ3ヶ月以上あって、やる気のある人たちは今から作業を進めるけれど、やる気がなければ、もっとギリギリになってから短い時間で全集中で頑張る方法もあるじゃない。それでとても良いパフォーマンスが出るかもしれない。同じ方向を同じ速さで歩めないことが最も良くないから、混在させるより、偏らせた方がいいと思うんだよね。さんきゅうもそう思うでしょ?」
ぼくはただただ天井を見つめていた。2年生は微笑みを浮かべて去っていった。
そのままうとうとしていると誰かが部屋の隅で囁いている。
【こちらも読まれています】▶東大生でも実は難しい!?「他人の名前をどうしても覚えられない」のは必然である、その理由とは



 
     
           
           
           
           
           
          
