「仕事が奪われる!?」生成AI時代、自分で飯が食える大人に育てるために。持たせるべき強みは「学歴」でも「常識」でもなく【ホリエモンによる令和の教育論・前編】 | NewsCafe

「仕事が奪われる!?」生成AI時代、自分で飯が食える大人に育てるために。持たせるべき強みは「学歴」でも「常識」でもなく【ホリエモンによる令和の教育論・前編】

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子どもが不登校になると、親は「皆が当たり前にできることを、できないこと」に悩むのかもしれません。

しかし、ひるがえせば、「皆ができないことを、できる子なのかもしれない」とも考えられます。

堀江貴文氏は、著書「バカ親につけるクスリ」(主婦の友社刊)の中で、これからの生成AI時代は、子どもを「代替不可能な『レア人材』に育てる」ことが重要だと述べています。

平均的で従順な子どもに育てようとせず、

「とにかく子ども自身の好きなこと、楽しいと思うこと、興味があること、熱中できることなどを追いかけさせるのが大切だ。その中で他人との差別化を行えば、その興味はいずれ仕事になる」と。

今、ChatGPTの有能さに衝撃を受けている昭和生まれの読者は多いのではないでしょうか。

と同時に、スマホさえなかった時代を長く生きてきた私たちからすると、ついに映画で観ていたような世界が現実になるのだという楽しみな気持ちよりも末おそろしい気持ちが勝りませんか。

ChatGPTに「人生相談」をすれば、オチのない長い話も文句も言わずに聞いてくれ、建設的なアイデアもくれます。

「従順で有能なアシスタント」のようです。

ただ、この私たちにとっては、まだまだ未知の技術を子どもが使うことを想像すると、

「友達を作らずにAIとばかりコミュニケーションを取るようになったら?」

「AIに頼りすぎて、自分で考える力がない大人になってしまったら?」

心配はとめどなくあふれます。子どもたちの未来は一体どうなってしまうのでしょうか?

▶生成AIに仕事が奪われた人の末路

生成AIに「仕事が奪われる」?いや、「人間の自由な時間が増えるだけ」

生成AIの誕生により、ネガティブな未来予測として「人間の仕事が奪われる」という懸念があります。

「今はビジネスにおいて、AI導入の過渡期だ。今の人間の仕事の多くは、今後AIに代替されていく。

AIはかつて、『応用力に欠け、オリジナルなコンテンツを作ることができない』存在だった。そのためこれまではRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション、パソコン上の業務を自動化するロボット)を含め、デジタル処理をしやすい業務での自動化のみが進められていた。

しかし生成AIの誕生によって、応用力や創造力をも持つようになった。そのため不定形なアナログ業務も、自動化できるようになった」

日々有能さを増していく生成AIは、社員以上の働きをする日もそう遠くないようです。また、人間よりもAIに任せたほうがいい業務があると言います。

「ホワイトカラーの仕事は、生成AIが人間よりも速く、しかも正確にやってくれるようになる。

特に精度を要求されるような仕事、これまで多くの知識が必要とされてきた仕事から、人間の領域ではなくなっていく。こうした作業こそ、AIが最も得意とするからだ」

ここまで聞くと「正社員になれば安泰」と長年信じ続けていた私たちはゾっとするしかありません。しかし「悲観することはない」という堀江氏はその理由について、以下のように語っています。

「そもそも、『AIに仕事を奪われる』状況になったところで、なんら問題はない。人間がやらなければならなかった仕事の時間が減り、自由な時間が増えるだけの話だ。そしてその浮いた時間には、ひたすら好きなことをしていればいいのである」

▶生成AI時代の稼ぎ方のロールモデルは大谷選手!?

生成AI時代のお金の稼ぎ方=「好きを突き詰める」。でも「大谷翔平」でなくていい

堀江氏はこれからの時代は「ひたすら好きなことをしていればいい」と、それには「仕事」というものの変化が関係していると言います。

「そこで僕の現時点での答えは、『現代は好きなことでお金が稼げる時代だ。仕事は自分で作れ』だ。

自分の『好き』という感情に向き合い、ひたすらに没頭すれば、いつかそれは仕事になる。IT革命以降、仕事のあり方も、収入を得る方法も、すべては変わったのだ。

誰にとっても、仕事は『引き受ける』ものから『作るもの』へと変わっていくのだ」

「好きを仕事にする」ことについて、大谷翔平選手の例を挙げています。

「大谷選手は自分のことを、『好きなことに関して頑張れる才能はあると思いますね。それが僕は野球でした』と表現している。まさに好きを突き詰めた結果、偉業を成し遂げたというわけだ。

大谷選手に世界中が熱狂するのは、その存在が唯一無二だという『代替不可能性』ゆえだ。そこに人は熱狂し、価値を見出す」

しかし、「好きを仕事に」というと、どうしても一握りの才能のある人だけが叶えられるもの、と思わずにはいられません。大谷選手はまさに自分と横並びに考えられない人物の代表格です。凡人でもそれが果たして仕事として通用するのか、という疑問が湧きます。堀江氏は続けます。

「大谷翔平もテイラー・スウィフトも、すごすぎて一般人には参考にならない、と思うだろうか。

僕は『1000億円稼げ』と言っているわけではない。誰しも、自分だけの『好き』を本気で突き詰めれば、代替不可能な存在となれるし、お金を稼ぐこともできるということを伝えたいのだ」

「大谷選手になれ」ということではなく、「代替不可能な存在となれ」というのが堀江氏が伝えたいメッセージなのです。

「とにかく子ども自身の好きなこと、楽しいと思うこと、興味があること、熱中できることなどを追いかけさせるのが大切だ。その中で他人との差別化を行えば、その興味はいずれ仕事になる。

気をつけるべきポイントは、子ども自身の『好きなこと』かどうかを正しく見極めることだ。子どもの本当に好きなことを否定していないか? 「子どもはゲームが好きだけど、それは私が気に入らない」という気持ちで、親が子どもの没頭を止めていないか? 親の好きなことに子どもを誘導していないか? 自問自答してほしい」

時に親のエゴで、習い事や受験、子どもの自由な時間を埋め尽くしてしまうことがあります。『それは本当に子どもが没頭できることなのか』を突き詰めて考えることこそ、今の親にできる最善の子育てなのかもしれません。

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《OTONA SALONE》

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