主人公は、ニューヨークで暮らすとあるアジア人夫婦。ある日、息子の誘拐事件をきっかけに夫婦が抱える秘密が浮き彫りとなり、崩壊していく家族を描いたヒューマンサスペンス。

寡作で知られる真利子監督の6年ぶりの新作であることに加え、西島、グイ・ルンメイといった日本と台湾、それぞれの国を代表する俳優2人が夫婦役で出演していることも相まって、映画ファンから大きな期待が寄せられていたことを表す結果となった。

このヒットを受け、9月26日(金)から本作の上映館数が当初の20館より約60館に拡大。また合わせて、本編映像の冒頭10分が解禁された。
映像の冒頭では、西島演じる賢治とグイ・ルンメイ扮するその妻・ジェーン、4歳になる1人息子・カイの、平凡だがどこにでもいる仲睦まじい家族の姿が見てとれる。
出身国が異なる夫婦は、共に母国語ではない英語で会話をし、夫の賢治は大学で、「人々の言語を乱して互いに分かり合えなくなるようにした」という旧約聖書に登場する「バベルの塔」を引き合いに、専門とする「廃墟」の意味合いについての教鞭をとっている。
一方のジェーンは、息子のカイと共に、両親が経営をする雑貨店の店頭に立つのだが、現在N.Y.で頻発している強盗の被害にあってしまう。警察と賢治が店に到着し、幸いケガ人が誰も出なかったことを確認した後、賢治とジェーンは防犯のために銃を保持するべきか話し合う。


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