夏休みが明け、中学受験本番に向けた取組みがいよいよ本格化する時期を迎えた。この夏に志望校を絞り込んだ家庭が多いと思われるが、併願を含めて志望校を確定する際に重要な情報の1つが「学費」だろう。リセマムでは、2025年度の募集要項をもとに、神奈川県の私立中学55校の初年度納付金などを比較した。 神奈川県が2024年10月に公表した、2025年度の私立中学校生徒納付金によると、入学時納付金は平均37万4,727円。毎年次納入する授業料などは平均67万5,933円で、初年度納付金総額は平均105万660円にのぼる。ほかにも私立中学校では授業料以外の寄付金や交際費などといった費用が必要になる場合もあるため、事前に情報収集し、現実的に計画しておく必要がある。 神奈川県私立中学高等学校協会公表の「令和7年度 生徒募集要項」によると、初年度納付金が高い学校トップ5は、「慶應義塾湘南藤沢中等部」152万円、「聖光学院中」151万円、「慶應義塾普通部」145万円、「横浜雙葉中」130万4,000円、「星槎中」122万円。一方、初年度納付金がもっとも低い学校は、「聖ステパノ学園中」61万円、ついで「相洋中」76万6,000円、「c白百合学園中」80万2,000円などとなっている。 費目別にみると、授業料がもっとも高いのは、「慶應義塾湘南藤沢中等部」と「慶應義塾普通部」各90万円、ついで「星槎中」70万円、「公文国際学園中等部」69万円、「青山学院横浜英和中」64万8,000円。一方で、もっとも安い授業料は「聖ステパノ学園中」30万円。 入学金の最高額は「慶應義塾湘南藤沢中等部」「慶應義塾普通部」「鎌倉女学院中」で各34万円。そのほか、「浅野中」や「聖光学院中」「フェリス女学院中」「横浜共立学園中」「横浜女学院中」「横浜雙葉中」「法政大学第二中」「栄光学園中」「清泉女学院中」「湘南白百合学園中」が各30万円となっている。 今回紹介した学費は2025年度のものであり、2026年度の学費情報や生徒募集要項は例年通りであれば10月下旬に公表となる見通し。あわせて、神奈川県が実施している、家計が急変したときに授業料の負担を軽減する制度「私立学校生徒学費緊急支援補助金」については、11月下旬に2025年度の案内がWebサイトに掲載される予定となっている。各学校が独自に実施する奨学金制度や減免制度などとあわせて、必要に応じて参考にしていただきたい。