夏休みを迎え、青少年の安全な生活環境を守るため、警視庁は具体的な規制事項を定めている。青少年(18歳未満)の深夜外出や特定施設への立ち入りには、厳しい制限が設けられている。 深夜(午後11時から翌日午前4時まで)の外出制限をはじめ、カラオケボックスやまんが喫茶などの娯楽施設への立ち入り、質屋や古物商での取引、不健全図書類の購入なども禁止されている。これらの規制に違反した場合、施設経営者や関係者には30万円以下の罰金が科せられる。 青少年が補導された場合、その記録は学校にも連絡されることもある。補導歴は将来に影響を及ぼす可能性もあるため、保護者は不必要な外出を制限し、地域社会全体で青少年の健全な育成環境を守ることが求められている。青少年とは18歳未満の者、深夜とは午後11時から翌日午前4時まで警視庁のサイトによれば「東京都青少年の健全な育成に関する条例の概要」ある禁止事項は以下のとおり。深夜の外出・はいかい・保護者同意、正当理由なく青少年を連れ出しなどは禁止・16歳未満への違反:30万円以下の罰金深夜立入禁止施設・カラオケ、まんが喫茶、ネットカフェ、映画館、ボーリング場など・違反:30万円以下の罰金質屋・古物取引・正当理由なく禁止(保護者委託は除く)・違反:30万円以下の罰金ブルセラ関連・使用済み下着の売買・仲介などの禁止、このような行為が行われると知りながら、場所を提供することも禁止・違反:業者、場所提供者50万円以下、その他30万円以下の罰金勧誘禁止事項・下着売却、風俗就労、ホストクラブ客などに勧誘してはいけない・違反:30万円以下の罰金不健全図書類等・指定図書類、がん具類、刃物の販売禁止・違反:30万円以下の罰金深夜はいかいの補導、8割以上が中高生 警視庁が発表した資料によると、2023年に深夜はいかいで補導された総人数は16万5,973人であった。そのうち、中学生は2万3,686人、高校生は11万986人であり、両者を合わせると13万4,672人にのぼる。これは全体の約81.1%に相当する。 中学生は全体の約14.2%、高校生は約66.8%を占めており、特に高校生の割合が高い。深夜に外出して補導される若年層の多くが中高生であるという事実は、夜間の行動に対する指導や見守りの必要性を強く示している。 さらに、家出による補導者は総人数3,534人のうち、小学生171人、中学生815人、高校生596人の合計1,759人が女子である。無断外泊に関しては1,330人中、770人が女子であり、そのうち669人が小中高生だった。 補導はその後の人生に影響を与える可能性がある。学校への通知があった場合、学校の指導に従う必要が生じることもある。こうした事態を未然に防ぐためにも、大人は規制の意味を正しく理解し、子供たちを見守っていく姿勢が求められる。