京都府教育委員会は、2027年度(令和9年度)京都府公立高校入学者選抜における「前期選抜・独自枠(仮称)」の各高校の検査項目を、2025年6月時点で取りまとめ公表した。独自学力検査は全日制が堀川(探究学科群)など11校、昼間定時制が清明(普通)など2校で実施する。 京都府公立高校入学者選抜は現在の中学2年生が受験する2027年度に制度改革が行われる。選抜は、現行選抜のうち前期・中期を一本化する「前期選抜(仮称)」と、相当の欠員が生じた場合に実施する「後期選抜(仮称)」の2回に変更。「前期選抜(仮称)」の検査日は2月中下旬とし現行より選抜期間の短縮化を図るほか、電子出願の導入などを予定している。 「前期選抜(仮称)」では、各校の特色に応じた検査項目・配点により多元的に評価する「独自枠(仮称)」と、共通の検査項目・配点により評価する「共通枠(仮称)」の2つの枠を設置する。「独自枠(仮称)」は1校1学科等、「共通枠(仮称)」は最大3校3学科等への志願を可能とし、両方志願することで、現行制度同様、最大4校4学科等への志願ができる。「独自枠(仮称)」「共通枠(仮称)」は同一校の志願も可能。「独自枠(仮称)」の検査項目は、面接、作文(小論文)、活動実績報告書、実技検査、共通学力検査、学校独自学力検査などで、教科数や配点は、各校が設定する。 6月時点の情報によると、独自学力検査は、全日制が山城(文理総合)、鳥羽(グローバル)、嵯峨野(京都こすもす)、桃山(自然科学)、西京(エンタープライジング)、堀川(探究学科群)、紫野(アカデミア)、城南菱創(教養科学)、南陽(サイエンスリサーチ)、福知山(文理科学)、西舞鶴(理数探究)の11校。昼間定時制は清明(普通)、京都奏和(普通)の2校が実施する。 このうち、2027年度に専門学科単独校へ学科改編を予定している堀川(探究学科群)と嵯峨野(京都こすもす)は、共通学力検査で理科・社会の2教科、独自学力検査で国語・数学・英語の3教科を実施する。このほか、西京(エンタープライジング)、福知山(文理科学)も同様に共通学力検査で2教科、独自学力検査で3教科を実施予定。 南陽(サイエンスリサーチ)は、共通学力検査が国語・数学・英語の3教科、独自学力検査も同様の3教科(国数英)を予定しているが、独自学力検査については1コマで実施予定。また、洛北(普通)は、独自学力検査は実施せず、共通学力検査で5教科を実施するが、同一学科内で配点等が異なる2つの選抜を予定している。 各校の検査項目の一覧は、京都府教育委員会のWebサイトで公開している「令和9年度入学者選抜における『前期選抜・独自枠(仮称)』の検査項目概要」に掲載している。