「私が受けられる治療があるということに心の底から感謝しています」梅宮アンナがいま思うこととは | NewsCafe

「私が受けられる治療があるということに心の底から感謝しています」梅宮アンナがいま思うこととは

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「私が受けられる治療があるということに心の底から感謝しています」梅宮アンナがいま思うこととは

こんにちは、梅宮アンナです。私はいまステージAの小葉がんを治療中。7月31日スタートの一つめの抗がん剤「AC療法」、11月7日の右乳房及びリンパ節郭清手術を経て、12月5日スタートの二つめの抗がん剤「パクリタキセル」を3月5日に終えたところです。

前編記事『梅宮アンナ「生えてきた髪がクリクリで困っています」。18日から始まる新しい治療は』に続く後編です。

これから放射線治療が始まります。いま気になっているのは

さて、来週始まる放射線治療。正直、これまでと違って放射線自体は目で「見えない」ものだから、何に向き合うのかが見えていなくて、ちょっとおっかない感じがしています。私が使用するのは新しい機械だそうで、オタクとしてはどこの機械なのかな?!って楽しみな部分もありますが、CVポートを埋め込むときのような高揚感は残念ながらまだ持てていません……。照射そのものは2、3分だそうで、位置を決める時間も含めて20分前後で照射室から出られると聞いています。

放射線は毎日通うのが大変だよ!って先輩たちから教えてもらったので、私は敢えて午後の最終枠を指定して予約を入れました。パクリタキセルを週1回昼間に受け続けて、混雑した病院に疲れたというのもあります。毎日700人くらいが血液検査を受けますから、本当に大混雑なの。そして、待たされることに怒ってる人もお見掛けしたりして、ちょっと疲れちゃうので。

そうだ、ひとつ気になったことを。先日検査を受けたときに、検査のご担当が男性だったの。これまではずっと女性ばかりがご担当で、しかも着衣を脱がないで受ける検査が多かったのですが、たまたま脱いで受ける検査が男性だったので、やっぱり恥ずかしいな、女性に担当してもらいたいなって思いました。もしかして、検査って医療の中でも女性の進出が少ない分野なのでしょうか。もしそうなら、プライベートゾーンにまつわる医療について、一緒に何とかしていけたらいいな。

自分がり患するまで、乳がんってこんなに治療期間も長いのを知りませんでしたし、切ったら終わりではなくて、10年の継続治療の間に再発することも考えないとなりません。終わったー!って喜ぶことは、下手すると生涯ないのかもしれないと実感しています。

私のパパ、梅宮辰夫も、50年以上がんと共存しました。原発部位から肺に転移したのですが、小学校3年の頃に「ここを触ってごらん」と右胸を触らされたことをよく覚えています。「硬い部分があるだろう、この中にがんがあるんだ」って。「がんは外に出たくて仕方ないんだけど、周囲を放射線で焼いて閉じ込めてあるんだ、だから出てこられないんだ」。

私が受ける放射線治療は少し違うかもしれませんが、でも50年たってパパと同じような治療を受けることになりました。

受けられる治療があることに感謝しながら、みんながラクになるよう活動を広げていきたい

美容室シトリンのスタイリストさんが言ってました、「ありがたいことだよ」って。「ちゃんとアンナさんに合う薬があるのはありがたいこと。本当に受けたくてもアレルギーで受けられない人だっているし、高熱や蕁麻疹が出て1回で終わっちゃう人もいるんだよ」って。彼女たちは抗がん剤で脱毛した人たちに向き合い続けてるから、そういう話もたくさん、たくさん聞いてきているんですね。

私、どちらにせよがんになる宿命を背負っていたのならば、2024年にがんになってよかったなって思っています。50年前の父のときよりははるかに薬がいいですし、例えば10年前ならこれから受ける分子標的薬、ベージニオがまだ登場していません。これから10年もいい薬がどんどんできるでしょう。でも、私が10年後、62歳でこの治療に耐えられる体力を維持していたかはわからない。だから、いまでよかった。

先日緩和ケア部門でむくみの相談をしたとき、「自分でも、本当によく抗がん剤と手術を終えることができたなと思ってます、何度もくじけそうになったから」って言ったら「本当にそれはお疲れさまでした」とねぎらっていただきました。むくみには利尿剤や漢方が処方できるそうでしたが、私は全部辞退したんです。「歩いて自分の身体の機能を上げるほうを取りたいから」って。そしたら「それはすばらしいです、薬に依存しないのは大事。あとはネットフリックス」って言われました。好きな映画を見て楽しく免疫を上げてくださいっていう意味ですね(笑)

インスタにハマム浴に行った話をポストしたら、「梅宮アンナはあれだけ言っていたのに民間療法に手を出したのか」と誤解なさった方がいました。ハマム浴はエステのようなリラクゼーションの分野で、治療ではないので、標準治療に対する民間療法と呼ばれるものとは少し違います。こうしたリラクゼーションは治療を快適に過ごしていくためにやっぱり必要なことだと思うし、なんでも病院と薬にだけ頼りきるのではなくて、痛みやしびれ、むくみを自力で緩和するための努力は誰にとっても大事だと思っています。こういうサービスを増やしていくのも私の使命だと思っています。

いま、日本対がん協会さんや、日本乳がんピンクリボン運動さんなど、がんに関わるさまざまな活動をなさる方々とご縁がつながっています。ひとつひとつ丁寧に向き合っていきたいですし、これまでの治療で「あるといいな」と思ったものを作り出して、がん闘病をとりまく環境をどんどん変えていけたらいいなと思っています。

こんなお話をするラジオのレギュラーなんかも持てたらいいなと思っているので、パーソナリティを探している団体さんがあったらぜひお声がけくださいね!


《OTONA SALONE》

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