老眼、ドライアイ、白目の充血……。体のさまざまな部分に変化が出始めるオトナ世代は、目のトラブルも増えてきます。
そこで、2025年1月に開催された「マイティアルミファイ(OTC医薬品:要指導医薬品)」新製品発表会(主催:千寿製薬株式会社)に登壇した眼科医の佐藤 香先生をインタビュー。目の健康維持だけでなく見た目の若さキープにもつながるお手入れ法を伺いました。
▶ショック!目薬のさしかた、今までずっと間違えてた…
基本中の基本。意外と間違えている人が多い「目薬の正しいさし方」を知ろう
薬局で購入したり、病院で処方してもらったり、身近に使うことの多い目薬ですが、正しいさし方、知っていますか? 間違ったさし方は効果も半減。確認してみましょう。
手を石鹸で洗うなどして、清潔にする
頭を後方に向けて天井を見る
一方の手でまぶたを下に引っ張り、容器を目の上に持ってきて点眼する
目のふちや皮膚についた余分な目薬をティッシュペーパーなどで拭き取る
(千寿製薬HPより)
さらに点眼後、目頭を1〜5分抑えると薬液が鼻の方に流れていかなくていいそう。
点眼時のNG行動は、「目薬をさした後に目をパチパチさせる」こと。せっかくさした薬液が目から流れ出てしまうので、点眼後は静かに目を閉じましょう。
目尻側から点眼する人もいますが、これもNG。点眼薬の先端がまつ毛や肌に触れると不衛生なので、真上から目から離して垂らすようにしてください。
▶目を酷使する現代こそ、肌と同じように目もケアを!
眼科医・佐藤 香先生発!スキンケアと同じくらい大事な「目のケア」
目の健康や美容を保つには、黒目や白目の「瞳」部分と、その周辺の「皮膚」部分のどちらのケアも大切です。また、「仕事の休憩にスマホ」のように、目を酷使しがちなこの時代こそ「目のケア」の重要性は高まっています。眼科医の佐藤 香先生に、すぐに始められる若々しい目元を保つためのお手入れ方法を教えていただきました。
1、クレンジングでゴシゴシこすらない
「目の周りの皮膚は他の部分と比べて薄くてとてもデリケートです。こすると色素沈着の元になるので、できるだけ負担をかけないようにしましょう。
特にゴシゴシしがちなのがクレンジング。普段からメイクをしっかりしている部分でもあるので、きちんと落とそうとするあまり、ついこすってしまいそうになりますがそれはNG。泡タイプのクレンジング剤がクッション性が高くておすすめです」
2、濃いメイクを卒業してナチュラルメイクをしよう
「オトナ世代のメイクは、ナチュラルメイクがおすすめです。理由は二つあって、濃いメイクだと、アイラインをしっかり入れたりするため、どうしても皮膚に負担がかかってしまうから。それが色素沈着や皮膚を傷める理由になります。
もう一つは濃いメイクは老け見えにつながりやすいということ。濃いアイシャドウは目元がくすんで見えるし、束感のあるまつ毛もケバく見えてしまいます。目の健康のためにも、できるだけ薄めのナチュラルメイクを心がけて、若見えを目指しましょう」
▶ラメメイクも瞳的にはNG!?
3、大粒ラメや粘膜ラインは避けて
「若い人たちを中心に大粒のラメの入ったアイメイクがはやっていますが、目に入ると充血や目の病気に原因にもなりかねません。またまぶたにくっついたラメを取るために皮膚を爪で引っかいてしまうこともあります。
アイラインをまぶたの粘膜に入れるのも同様です。粘膜ラインはまつ毛の根元にあって油を分泌しているマイボーム腺を塞いでしまうこともあります。目の健康を保つためにも、粘膜ラインは避けたほうがよいでしょう」
4、カラーコンタクトは病院で処方してもらおう
「40代を過ぎた方でもカラーコンタクト愛用者は多いですよね。大切なのは使用アイテムの選び方。粗悪品を使うことがないよう、眼科で処方してもらうと安心感があります。今は遠近両用のカラーコンタクトもあるので、上手に活用してオシャレを楽しんでください。私はワンデー アキュビュー ディファイン モイストを使用しています。カラーコンタクトレンズですが、無色透明のワンデーアキュビューと同じ量の酸素がしっかり通り、紫外線カットもできるのでおすすめですよ」
5、大切なシーンの前には「白目の充血」をケア
「若々しく見せるには、白目の充血がなくクリアであることも大事。白目が充血していると『疲れて見える』『体調が悪そうに見える』というデータもあるので、人前に立つ日や大事な写真撮影の日などは、充血除去成分の入った目薬を使用するのもいいと思います。
『マイティア ルミファイ』は、1回1滴で充血に効く目薬。元気に見せたい時に活躍してくれますよ」

マイティアルミファイ2.5ml 2,178円(税込)、5ml 3,828円(税込)/千寿製薬
▶目まわりのスキンケア、こうすべき!
目のまわりのマッサージはおすすめできない。専用クリームで保湿を!
佐藤 香先生は、まぶたの手術やボトックス注射、白目のシミ取りなど、眼科医としての視点を活かした目周りの美容にも注力しています。そこで、目のまわりのケアについてもお伺いしました!
「目のまわりのケアにはアイクリームを使って。通常のスキンケアの中には『目の周りは避けてください』と書かれているものもあります。そのまま目の周りのケアを怠ると乾燥が加速してしまうので、保湿力の高いアイクリームを取り入れましょう。クリームを塗る際は、皮膚をこすってしまうことがあるのでマッサージはあまりおすすめしません。保湿することを目的にして優しくなじませましょう」
「またマッサージをするなら下まぶたをメインで。クマや血行不良をケアするなら、まずはホットマスクなどで皮膚を温めましょう。目元のマッサージをする場合も、クリームを使ってすべりをよくし、皮膚を引っ張らないように下まぶたを中心に優しく行ってください。上まぶたや眼球の上は押してしまうと、目のトラブルにつながってしまうことがあります」
▶目の健康をアップする食材とは!?
目の健康のために、ビタミンB群を積極的に摂ろう
「豆類、豚肉、ナッツ類などに含まれるビタミンB群は、目の健康を保つためにとても有効。日常的なドライアイの改善にも効果があります。ルテインなどのサプリもおすすめです」
目の健康が気になり始めたオトナサローネ世代に、佐藤先生からおすすめのケア法を教えていただきました。今すぐできる簡単なものもあるので、目元の美容と健康を保つためにもぜひ取り入れていきたいですね。
【PROFILE】
佐藤 香先生
医療法人社団栄和会 主任執刀医、だんのうえ眼科亀有院 院長。年間3,000件以上の手術を行う、日本でも珍しいボリュームサージャン(眼科手術医)。特に最先端の多焦点眼内レンズの豊富な知識を駆使して行う白内障手術において、抜群の実績を誇る。2023年には世界で初めての眼内レンズを使用した白内障手術も成功させた。SNSの活動では、Instagramや公式YouTubeチャンネル「佐藤香/医師【眼科・サージャン】」でも豊富な最新情報を発信。積極的に眼疾患に対しての啓蒙活動を続けている。