2025年1月18日、大阪公立大学中百舌鳥キャンパスで実施された大学入学共通テストにおいて、試験監督者の不適切な対応が発覚した。男性受験者が試験中に多目的トイレを利用した際、同大学の男性教員である監督者がトイレ内に同行していたことがわかった。これにより、受験者に不安や不快感を与えたとして、大学側は謝罪し、再発防止に努めることを表明した。 大学入学共通テストは、大学進学を目指す受験生にとって重要な試験だ。試験の公正性と受験者の安心を確保するため、監督者の行動には厳格な基準が求められる。今回の事案は、その基準を逸脱した行動として問題視されている。大阪公立大学の辰巳砂昌弘学長は、受験者および関係者に対し謝罪の意を表明し、今後の再発防止策を講じることを約束した。 同大学は、今回の事案を受けて、全教職員に対する指導を強化し、再発防止に向けた具体的な対策を講じる方針を示した。具体的には、試験監督者に対する倫理教育の強化や、試験運営における監督体制の見直しが検討されている。大学側は、受験者が安心して試験に臨める環境を整えることが最優先であるとし、今後も改善に努める姿勢を示している。 今回の事案は、教育機関における試験運営のあり方や、監督者の倫理観に対する社会的な関心を高める契機となった。大学入試共通テストは、受験生にとって人生の大きな節目となる試験であり、その運営においては高い透明性と公正性が求められる。