【高校受験】私立高校入学志願動向、志願倍率2.56倍に低下 | NewsCafe

【高校受験】私立高校入学志願動向、志願倍率2.56倍に低下

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日本私立学校振興・共済事業団「令和6(2024)年度 私立高等学校 入学志願動向」
  • 日本私立学校振興・共済事業団「令和6(2024)年度 私立高等学校 入学志願動向」
  • 志願者数などの増減状況
  • 規模別の動向
  • 都道府県別の動向
  • 都道府県別の動向
  • 都道府県別の動向
 日本私立学校振興・共済事業団は、2024年度の私立高等学校入学志願動向を発表した。調査によると、15歳人口が前年度に比べ約7,000人減少し、約108.5万人となったことが影響し、私立高校の志願者数は2.3%減少した。また、入学定員充足率は前年より2.01ポイント下降し、83.27%となった。志願倍率も2.56倍に低下している。

 この調査は、私立高等学校の入学定員、志願者数、入学者数などを集計し、入学定員充足率や志願倍率の動向を分析したものである。私立高等学校は、人口動態や社会の変化に対応するため、さまざまな取組みを行っているが、15歳人口の減少により生徒募集の工夫が求められている。今回の報告書は、私学関係者にとって経営改善や教育改革の一助となることを目的としている。

 2024年度の私立高校の入学定員は40万4,180人で、前年度より404人減少した。志願者数は103万6,189人、受験者数は100万8,724人、合格者数は92万322人、入学者数は33万6,545人と、それぞれ2.3%~2.5%減少している。入学定員充足率が100%未満の学校は前年度より30校増加し、925校となった。高校全体に占める未充足校の割合は2.3ポイント上昇し、71.5%となった。

 規模別の動向では、志願倍率がもっとも高いのは入学定員が1,000人以上の区分で、以下600人以上800人未満、800人以上1,000人未満と続く。一方、入学定員充足率がもっとも高いのは300人以上400人未満の区分である。志願倍率と入学定員充足率の高い区分は必ずしも一致していないことがわかる。

 都道府県別の動向では、志願倍率がもっとも高いのは岡山県で、入学定員充足率がもっとも高いのは福井県である。志願倍率が上昇したのは9都県で、もっとも上昇したのは鹿児島県で0.28ポイント増加した。一方、下降したのは37道府県で、もっとも下降したのは群馬県で1.02ポイント減少した。

 過去15年間の推移をみると、入学定員は2016年度(平成28年度)より7,130人減少し、過去15年間でもっとも少ない定員数となった。志願者数・受験者数も過去15年間でもっとも少ない数となっている。入学定員充足率は2016年度をピークに下降傾向にあり、2024年度(令和6年度)は2年連続で下降した。

 男子校・女子校・共学校別の動向では、志願倍率がもっとも高いのは共学校で、合格率がもっとも高いのは女子校であった。入学定員充足率がもっとも高いのは共学校で、歩留率がもっとも高いのは男子校であった。共学校の推薦割合は前年度から上昇し、女子校は6年連続で50%を超えている。

 このように、私立高等学校の入学志願動向は、15歳人口の減少や社会の変化により大きな影響を受けている。今後も私学関係者は、これらの動向を踏まえた経営改善や教育改革に取り組む必要があるだろう。
《神林七巳》

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