【共通テスト2025】英語の分析…東進・河合塾・データネット・代ゼミ速報まとめ | NewsCafe

【共通テスト2025】英語の分析…東進・河合塾・データネット・代ゼミ速報まとめ

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【共通テスト2025】英語の分析…東進・河合塾・データネット・代ゼミ速報まとめ
 2025年1月18日、2025年度(令和7年度)大学入学共通テスト(旧センター試験、以下、共通テスト)1日目が終了した。4予備校より提供を受け、「英語」の共通テスト分析速報「科目別分析コメント」を紹介する。

英語・リーディング

東進
 大問数は昨年より2つ増加し、全8大問の構成であった。例年のように中問A・Bに分かれている大問はなかった。設問数は6つ、マーク数は5つ減少した。出題内容は、魚を飼育するための水槽に関するパンフレットや、最新の乗り物に関するフォーラムについてのブログ記事、会議の開催に向けたEメールのやり取りなど、身近な話題を扱った英文から、動物の睡眠パターンについての記事、宇宙開発の是非に関する意見文や資料といったアカデミックなテーマを扱ったものまで多様な題材であった。第3問と第4問以外のすべての大問で、図、表、イラストが使用されており、複数の情報源から概要・要点を把握する力が求められた。また、今年度もイギリス英語を扱った問題が第2問・第3問などで出題された。

 英文の語数は、第1問~第4問は約160語~340語となっている。第5問は約530語、第6問は約650語、第7問は約680語、第8問は約450語であった。試験全体の総語数は昨年より増加し、約6,680語であった。全体的な難易度は、やや易とした。

河合塾
 大学入試センターが事前に発表していた試作問題Aと同じ形式が第8問に、試作問題Bと同じ形式が第4問に出題された。昨年の本試験と比べ、大問数が2つ増えて8題になったが、マーク数は5つ減って44になり、総語数は約700語減った。第8問は英語のエッセイのアウトラインの組立てを問う問題、第4問はエッセイを書く過程で教師からのコメントを踏まえて推敲する問題であった。いずれも読解問題を通じて英文を書くスキルをはかろうとする狙いがみられた。模試などで試作問題対策をしてきた受験生は、無理なく取り組めただろう。ほかの大問に目新しい点は特にみられず、全体的には昨年より取り組みやすかっただろう。模試や共通テストの過去問を用いて、英文を迅速かつ精密に読む練習が効果的である。

データネット
 昨年同様、日常的な文章から説明文までさまざまなものが扱われた。試作問題(2022年度 大学入試センター公表)と同形式の問題を含む、8大問構成。与えられたテーマについて、提示された立場のエッセイを作成するために複数の資料を読んで論拠を整理したり、文章の論理構成に配慮して訂正したりする問題が新たに出題された。素材文語数が減少し、該当箇所を特定する際の複雑さが減少した一方で、まぎらわしい選択肢や、推論を要する設問が例年同様に含まれていた。昨年よりやや易化。

代々木ゼミナール
 大問数がセンター試験時代から続いてきた6題構成から8題構成へと変化した。また第4問、第8問では新形式の出題があった。本文・ワークシート・設問文などをあわせた総語数は昨年の英語(リーディング)から約600語減少し、約5,600語であった。パンフレット・ブログなどの日常的題材や、物語文、説明文といった例年通りの内容に加えて、第4問では英作文の添削、第8問では複数の意見や資料の情報整理という設定の新形式の出題があった。新形式の問題は2022年の試作問題で出題されたものと類似の形式であった。全体としてやや易化したと考えられる。

英語・リスニング
東進
 出題形式は昨年と同じ。大問6題からなる構成で、全体の配点にも変化はなかった。第1問は短いセンテンスの読みあげを聞き取り、内容がもっとも近い選択肢を選ぶ問題で、第2問・第3問は短い対話を聞き取り、質問に対する答えを選ぶ問題。第1問~第3問には全体配点の約60%が与えられている。第1問Bと第2問は昨年同様、正しいイラストを選択する問題で、第1問Bでは「時計の色や形」「釣った魚の量と入れ物のサイズ」、第2問では「地図を見ながらのルート確認」などの情報をもとに、適切なイラストを選ぶ問題が出題された。

 読みあげ回数は第1問・第2問が2回読み、第3問~第6問は1回読みであった。イラストやグラフ、表が多数使用されており、単に英語を聞き取ることができれば良い訳ではなく、目的に応じた思考力・判断力が問われる内容になっている。特に第4問Bでは4人、第6問Bは3人の話者が登場し、それぞれがどのような情報・意見を述べているかを正確に聞き取る必要がある。第5問は2022年度に大学入試センターが公表した試作問題の第C問と同様の形式で、講義を聞いた後に要約をしたり、ディスカッションをしたりする出題だった。読みあげ語数は約1,590語で、昨年とほぼ同じ。また、アメリカ人話者だけでなく非ネイティブ話者も含まれていたと思われる。難易度は昨年並みだろう。

河合塾
 大問・設問総数は昨年までと同じ。読み上げ文、印刷された質問・選択肢の総語数は昨年の本試験とほぼ同じだった。音声は聴き取りやすかった。アメリカ人を中心にイギリス人、日本人と思われる読み手が起用されていた。出題形式に大きな変更はなかったが、第1問Bは3題が4題に、第2問は4題が3題に変更された。第3問の形式は昨年から変わらない。第4問Aではグラフ問題と、週間天気予報を完成させる問題が出された。第5問の問32・33では2022年発表の試作問題どおり、2人の発言を聴き取り、答える形式となった。第6問Bでは4人から3人の会話へ変更され、解きやすくなった。全体に求められたのは、音声を聴き取り内容を理解する力と、選択肢や図表を素早く読み取る力など複数の技能を統合する力であった。

データネット
 昨年に続き、音声情報とイラストや図表などの視覚情報を組み合わせて答える問題が出題され、場面に応じた聞き取りを要する実践的な英語力が問われた。第5問では試作問題(2022年度 大学入試センター公表)と同形式の問題が出題され、より情報を統合的に処理する力が求められた。講義全体を理解する必要がある問題や、放送文からの言い換えに注意が必要な一部難しい問題もみられたが、全体的には取り組みやすく、難易と問題量は昨年並。

代々木ゼミナール
 昨年のリスニングと同様、第3問から第6問は1回読みの出題で、イギリス英語などの読みあげも含まれた。全体の大問構成や読みあげの方式は昨年とほぼ同様であったが、第5問は2022年試作問題で出題されたものと類似の形式に変更された。スクリプトの総語数は昨年の英語(リスニング)から約100語増加し、約1,600語。設問および選択肢等の総語数は、昨年の英語(リスニング)とほぼ同じで約700語であった。

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《木村 薫》

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