じゅけラボ予備校は、浪人経験がある19歳から26歳の男女772人を対象に、浪人期間中の勉強法に関する実態調査を実施した。調査の結果、浪人生の58.5%が予備校や塾に通学していたことがわかった。宅浪を選択した浪人生は28.6%だった。 この調査は、浪人時代の学習法に関するアンケートとして、2024年11月21日から12月5日までインターネットを通じて行われた。浪人という経験は人生の一大転機ともいえるが、実際にどのような学び方が選ばれているのかを明らかにするために実施した。有効回答は、事前調査で「浪人の経験がある」と回答した19歳から26歳の男女772人。 調査結果によると、もっとも多かった勉強方法は「予備校・塾に通学していた」で、58.5%にのぼった。これは浪人生の約6割が通学型の学習環境を選択していることを示している。通学型予備校や塾では、プロの講師陣による授業や受験ノウハウが豊富に提供され、学習スケジュールも管理されるため、「自分1人ではサボってしまいそう」という不安を解消しやすい点が大きな要因と考えられる。また、同じ目標をもつ仲間と切磋琢磨できることも、予備校の魅力といえる。 一方、28.6%の浪人生は「宅浪していた」と回答した。宅浪には、学習管理型のオンライン予備校や家庭教師サービスなども含まれるが、勉強方法として「通学しない自由さ」を選ぶ人も一定数いると考えられる。宅浪派は、「自分のペースで学習を進めたい」「余分な時間や費用をかけたくない」といった効率化重視の考え方が背景にあると推察される。しかし、自立した学習管理が求められるため、計画性や強い意志が必要である点も特徴的である。 さらに、10.5%の浪人生が「予備校・塾への通学」と「宅浪(自宅学習)」の両方を経験していることがわかった。塾・予備校から宅浪に切り替えた浪人生、宅浪から塾・予備校に切り替えた浪人生が一定数いることから、浪人生は状況に応じて柔軟に勉強法を切り替えることが見受けられる。 その他の回答は2.3%であったが、この結果から見えてくるのは「多様化する浪人生の勉強法」である。まだまだ浪人生が塾・予備校を選択する割合は多いものの、一昔前の「予備校一択」から、現在は個人の状況や特性にあわせて学び方を柔軟に選ぶ時代へと変化しているようすが浮き彫りになった。