滋賀県教育委員会は2024年11月18日、新制度となる2026年度(令和8年度)滋賀県立高等学校入学者選抜の概要をWebサイトに掲載した。「高等学校別選抜一覧表」「自己推薦および中学校長推薦一覧表」を公開したほか、Web出願システムの概要やQ&Aも示した。 滋賀県立高等学校入学者選抜では、現在の中学2年生が受検する2026年度入試から新制度を導入。「選抜時期の一本化」「学力検査の全員受検」「学校独自型選抜の実施」「Web出願システムの導入」への変更を予定している。 2025年度(令和7年度)入試までは、2月上旬に「推薦選抜」「スポーツ・文化芸術推薦選抜」「特色選抜」、3月上旬に「一般選抜」を実施するが、2026年度入試からは2月下旬に選抜日程を集約。一次募集として、「一般型選抜」と「学校独自型選抜」を実施する。 「一般型選抜」は、これまでの一般選抜と同様に学力検査を受検するもので、全日制・定時制の高校の受験者全員が受検する。一方、高校が自校のスクール・ポリシーに基づいて実施する「学校独自型選抜」では、「自己推薦」と「中学校長推薦」の2種類から選択して組みあわせ、学校独自の検査を行う。 「学校独自型選抜」の検査内容は、作文、小論文、面接、口頭試問、プレゼンテーション、実技検査などから、学校が1つ以上を選択して実施する。11月18日に公表した「高等学校別選抜一覧表(全日制の課程)」では、学校・学科ごとの学校独自型選抜の検査内容を掲載。2025年度の募集定員をもとに2026年度の学校独自型選抜の自己推薦・中学校長推薦の募集人数、一般型選抜の募集人数も参考値として算出している。ただし、2026年度の定員により変更となることもあるとしている。 たとえば、膳所では普通科と理数学科で、自己推薦による学校独自型選抜を実施する。募集人数(参考値)は普通科16人、理数学科4人。検査内容はプレゼン質疑応答。配点は、両学科とも学力検査得点500点、個人調査報告書・活動実績報告書300点、プレゼン質疑応答200点。 また、「学校独自型選抜における自己推薦の出願要件および中学校長推薦の推薦要件(概要一覧表)」によると、膳所(普通/理数)の学校独自型選抜(自己推薦)の必須要件は、「3年次の9教科評定合計40以上」と「高校入学後の学業に関する意欲」。このほか、コンテストなどでの全国入賞・入選、資格条件、文化活動実績などを推薦要件としている。なお、一覧表はあくまでも概要で、出願要件・推薦要件の目安であり、今後変更する場合があるという。 一方、「滋賀県立高等学校入学者選抜Web出願システムについて」と題した資料によると、2026年度入試からはWeb出願システムの導入により、インターネット上で24時間どこからでも願書提出や受験料納付が可能になる。受検票の印刷や合格発表の閲覧もインターネット上で行うことができる。Q&Aも載せており、Web出願に必要な機材、インターネット接続できない場合の対応なども解説している。 滋賀県教育委員会では、2026年度入試から出願を紙では実施せず、DX化することで、県民サービスを向上させるとともに、先生方の働き方改革を行い、学校がより充実した教育環境になることを目指すとしている。 一覧表や資料は、滋賀県教育委員会Webサイトで公開している。