日本財団ドワンゴ学園準備会は、2025年4月に開学予定のZEN大学に関して、学生の学びを支援するための奨学金制度および奨励金制度を発表した。ZEN大学では1年間の授業料を38万円としているが、経済的に困難を抱える学生や自身の活動に資金を使いたい学生を支援するため、日本財団の支援を受けて2種類の奨学金制度を設ける。 ZEN大学の奨学金制度は、日本財団ZEN大学奨学金と特待奨学生支援制度の2種類。日本財団ZEN大学奨学金は、経済的・地理的な理由で進学を諦めることがないよう、生計維持者の収入合算が700万円未満の学生を対象に、授業料と入学関連費用を全額免除するもので、最大500名を支援する。一方、特待奨学生支援制度は、社会的実績のある学生や今後の研究で活躍が期待される学生を対象に、年間50万円を給付し、最大100名を支援する。いずれも年度ごとに募集・審査が行われる（毎年要応募）。 さらに、ZEN大学は人文社会領域におけるAI活用を支援する「日本財団HUMAIプログラム」を創設する。東京大学松尾・岩澤研究室の協力のもと、AI初学者の大学生・大学院生を対象に、AI技術を学術研究活動で活用できるよう支援する。参加者の募集は2025年4月に開始予定で、ZEN大学以外の学生にも門戸を開く。参加者の募集は2025年4月に開始予定。なお、HUMAIは、Humanities and social sciences AI program for beginnersの略。 また、ZEN大学は「すずかんゼミ」を開講する。これは、慶應義塾大学や東京大学で教授を歴任した鈴木寛氏が主宰する学びのコミュニティで、AIを活用したプロジェクトの立案や遂行に必要な知識を学び、他大学の学生とも交流しながら学ぶことができる。 ZEN大学は、知能情報社会学部の1学部制を採用し、「数理」「情報」「文化・思想」「社会・ネットワーク」「経済・マーケット」「デジタル産業」の6分野、279科目の中から幅広く学べる。2025年4月入学の学生募集を開始し、初月出願キャンペーンも実施中。詳細はZEN大学のWebサイトで確認できる。 ZEN大学は同日、研究プロジェクトに関する名称変更について発表した。歴史アーカイブ研究センターから「コンテンツ産業史アーカイブ研究センター（HARC）」へ、宇宙際幾何学センターから「ZEN 数学センター（ZMC）」へ名称変更する。
