全国に展開する大手予備校を比較する「予備校比較ガイド」が、大学受験を経験した1,000人を対象に予備校選びに関するアンケートを実施した。その結果、予備校選びでもっとも重視されるポイントや、実際に通ってみて良かった点・悪かった点など、受験生のリアルな声が明らかになった。 この調査は、2024年7月19日から7月25日までの期間にインターネットを通じて行われた。回答者は1,000人。 予備校選びにおいてもっとも重視したポイントとして「授業の質」が36.3%で最多となった。続いて「学費」(14.5%)、「アクセス」(13.5%)、「合格実績」(13.3%)などがあげられた。これらの結果から、受験生は授業の質や合格実績といったソフト面を重視する傾向があることがわかる。 また、予備校に通い始めるタイミングについては、「高校3年生」が37.9%で最多となり、「高校2年生」28.1%、「高校1年生」27.0%に10%ほどの差をつけた。高校3年生から通い始めることで、具体的な進路を決定するためのサポートを受けやすくなると考えられる。さらに、授業スタイルでは「集団授業」が67.7%でもっとも人気があり、他の生徒と競争しながら学習できる点が支持されている。以降、「個別指導」24.4%、「映像授業」7.9%と続いた。 予備校に通う目的としては、「受験対策」が58.3%と半数以上を占めた。これは、予備校が大学受験に特化した指導を提供しているためだと考えられる。基礎学力の向上や学習の習慣づけを目的とする場合も、予備校のカリキュラムが効果的に役立つことが多い。 一方、予備校選びで後悔している点としては、「後悔したことはない」が39.3%で最多だが、「受験に対するサポートが不足していた」15.8%、「期待していた効果が得られなかった」12.7%、「学費に不満があった」12.1%と、6割以上が何らかの後悔を抱えている。予備校選びの際には、授業の質や合格実績、学費などを慎重に評価することが重要だといえる。 予備校の評判を調べる方法としては、「友人や知人の口コミ」が31.1%で最多だった。そのほか、「パンフレットや資料」19.0%、「予備校のホームページ」18.3%、「インターネットのレビューサイト」13.7%、「予備校の説明会」12.3%があげられた。インターネットのレビューサイトやパンフレットも参考にされているが、体験授業や現役生徒の意見を直接聞くことで、予備校の実態と自分に合っているかどうかをより客観的に判断できる。 予備校の学費については、「学費と質のバランスを重視」が48.4%で最多だった。学費は高額になることが多いため、教育の質とのバランスを考慮することが求められる。 アンケート結果から、受験生は授業の質を重視し、高校3年生から予備校に通い始める傾向があることがわかった。予備校選びで後悔しないためには、事前に説明会や体験授業に参加し、授業内容や実績を確認することが重要となる。