インターネット環境の普及により世の中には様々な変化が起こったが、なかでも「不特定多数の人と会話する場が増えたこと」は人々の生活を大きく変えた。顔はもちろん名前も年齢もわからない、多くの"知らない人"と掲示板やSNSでコミュニケーションをとることは、今や日常である。そして、そんなやりとりのなかで垣間見えるのが"死語"をうまく使った遊びだ。
元来"死語"とは、古代語など「滅びて使われなくなった言葉」を指したそうだが、今では「時代遅れで古くさく感じられる言葉」を大げさに"死語"と呼ぶ。若い世代がわざと使って多世代を取り込んだり、「○○って死語?」と自分の世代をアピールするのに使ったり…。匿名性の高いネットの世界において"死語"は、ちょっとしたネタとして使われる傾向にあるようだ。
NewsCafeのアリナシコーナーでは「死語を時々使う…アリかナシか」という調査が実施されたらしい。結果とともにさまざまな意見をご紹介しよう。
【アリ…78.6%】
■ハイカラ、ナウい、ファジー、一張羅、堪忍袋…とか。
■「よっこい、しょ~いち」…すみません…。
■「レッツらゴー」やら「問題ナッシング」やら言ってしまってヤベッって思います。
■「頭がトマト(ぐちゃぐちゃ)」や「犬の卒倒(ワンパターン)」とか。
■国鉄って言っちゃうの。
■アベックってまだ言うよ…。
■今使うと何だか新鮮(笑)。
■昭和の人ですから。
■時代を感じられていいと思う。
■たぶん、死語と気付かずに使っていると思う。
【ナシ…21.4%】
■元々あまり使わないので…!!
■カップルの事をアベックって言ってる人を笑ってまう…。
■死語だと知ってたら使わないよ。
■元から「死語」になるような言葉は使っていない。
■わかりません。昔の流行り言葉ですか?
■「ガーン」って死語をよく使う友人がいる。
■昔は使ってました。バッチグー。
■使ってる本人にとっては死語じゃない。
■気付かずに使ってる可能性はあるかも…。
■時々ではなく徒然なるままに使いけり…。
結果は【アリ派】約8割…寄せられたコメントを見てみると、前述のように"死語ネタ"として使っているというよりも「死語と気づかず普段から使っていると思う」という人が多いようだ。「ギャフンとか(笑)?」「タマランチ会長!」「チョベリバ~、てへっ。えろう失礼しましたっ」「まいッチングまちこ先生! とか…(笑)」などなど、どことなく憎めない"死語例"が数多く寄せられていた。
また、一時の流行語が"死語化"したわけでなく『時代とともに消えていったもの』の名残が死語となっているパターンも多い。上記コメントの「国鉄」のほか「半ドン、もうないね」「カラーテレビ…て、つい言っちゃうんだよね(笑)」「チャンネルを回す…」など、二度とは戻らないであろう時の流れが感じられ、うっかり感傷的な気分にさせられてしまった。
元来の意味から考えれば、誰かが口にした時点でその言葉は"死語"ではないということになる。どんどん使って言葉を救済していけば、世の中から死語が減る…そんなバナナ!?
[文・能井丸鴻]
《NewsCafeアリナシ》
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