総務省の発表によると、65歳以上の高齢者人口は3296万人、総人口に占める割合は25.9%(平成26年9月現在)。人口、割合ともに過去最高だという。昭和24年生まれの人々が新たに65歳に達し、いわゆる「団塊の世代」全員が高齢者と括られたことが大きな要因だ。そして当然ながら高齢者の多くは、我々"働き盛りの世代"の親世代である。自分の親が"高齢者"…なんだか実感が湧かないという人もいるのではないだろうか。親孝行らしい親孝行をしてきたと胸を張れる人は、どれくらいいるだろう。
NewsCafeのアリナシコーナーでは「親に申し訳ないと思うこと、ありますか?」という調査が実施されたようだ。結果とともにさまざまな意見をご紹介しよう。
【アリ…87%】
■ここまで育てて頂いて、いざ親孝行となると何もしていない。
■一緒に住めなくてゴメン。
■孫の顔どころか結婚すらできてなくて、申し訳なく思うねー。
■孫を育てて貰った。私も贅沢させて頂いている。家事は母任せ。
■すべてにおいて…暮らしの事とか病気の事とか心配ばかりさせてる。
■独りモンな事ですかねぇ。本人なりの理由があれど納得して貰えない。
■こんなバカ息子でごめんなさい。
■なかなか墓参りに行けなくてごめんね。
■亡くなってから思うことはたくさんある。
■たくさんあり過ぎ。ホントごめんね
【ナシ…13%】
■逆に謝って欲しいわ!
■親が申し訳ない人です。ブラックだし債務整理だし、馬鹿です…。
■まったくない! さっさと死んでくれ。
■不倫した親父さんなんか、ウンザリだ!
■母に棄てられ父とは確執あるので…労いの言葉さえ必要、なし。
■ある訳ない。
■ない(笑)。
■気持ちだけは申し訳ない。
■以前はあった。死亡後、悪さを沢山してた事が分かりそんな気持ちなくなった。
■感謝もなければ恨みもない。親に対して思うことは、何もないです。
実に約9割の人が「親に申し訳ないと思うこと、アリ!」と答えている。なかでも「結婚できなかった」「孫の顔を見せられなかった」というコメントは非常に多かった。このご時世である、主義主張があって独身を貫く人も多いだろうが、それでもやはり「親には申し訳ないけれど」という気持ちが残るのかもしれない。
その他にも「錦を飾れなかった…」「音楽院卒業できなかった」「しがらみの多い家に嫁ぎ苦労する私の姿を見て心配かけてること」「小学生時代にトラブルメーカーでいつも親が呼び出されていた」「目が悪いのについついキツイ言葉を言ってしまう事」「30文字では書き切れない!」などなど、様々な声が寄せられている。
ところで、残り1割強の【ナシ派】は「申し訳ないと思うことなど何もないほど親孝行できている」のかというと、コメントを見る限りそういう人はいない。理想の親孝行、完璧な親孝行…見果てぬ夢なのかもしれないが、せめてできることからしておきたいものだ。
[文・能井丸鴻]
《NewsCafeアリナシ》
page top