
バナナはどれも同じように見えて、実は色によって含まれる成分や期待できる効果が異なることをご存じでしょうか。腸活に向いているバナナもあれば、美肌や免疫ケアに役立つバナナもあるのだとか。
本記事では、日本初の便秘外来を開設した「腸のスペシャリスト」小林弘幸氏の著書から、腸活におすすめのバナナの見分け方や、色ごとの特徴、効果を長持ちさせる保存のコツについて紹介します。
※本記事は書籍『腸を整えたければバナナを食べたほうがいいこれだけの理由 医師も実践している本気の腸活』(小林弘幸:著/アスコム)から一部抜粋・編集したものです
※イラスト/オガワナホ
※写真/三村健二
バナナの3変化! 腸活なら、グリーンチップの「ファイバーバナナ」
「バナナ腸活」で最も適しているのが、バナナ業界で「グリーンチップ」と呼ばれる、茎の部分に緑色が残っているバナナです。
岐阜大学応用生物科学部食成分機能化学研究室が行った実験によると、バナナが成熟していくにつれて、レジスタントスターチの含有量が減少したという結果が出ています。
全体が青めのバナナのほうが、レジスタントスターチは豊富ですが、おいしさと手に入りやすさを考えれば、グリーンチップのバナナがベストです。
私は、このグリーンチップのバナナを、食物繊維とハイパー食物繊維「レジスタントスターチ」を毎日摂取するのに適した、「ファイバー(食物繊維)バナナ」と名付けました。
茎まで黄色くなったからといって、腸活効果がなくなるわけではないですが、グリーンチップのバナナを見かけたら腸活のチャンス! ぜひ購入しましょう。
腸活にいいのはこのバナナ!!
グリーンチップのバナナ、黄色バナナ、茶色バナナ、どの色のバナナにも共通していえるのはこの3つ!
・消化促進効果
バナナに含まれている消化酵素のアミラーゼは消化を促進します。
・代謝促進効果
バナナに豊富に含まれているカリウムは、高血圧の原因となるナトリウムや老廃物を尿と一緒に体外に排出します。
・不眠解消
バナナに含まれるトリプトファンが生成するセロトニンには、リラックス効果や不眠解消効果が。
No.1 グリーンチップのファイバーバナナ=レジスタントスターチ(※)が多い

【整腸効果】
バナナは緑色の状態で収穫され日本に輸入されます。店頭に並びはじめたばかりは、まだ上下の先端部分に青み(緑色)が見られる状態です。硬めで甘味は少ないものの、分解・糖化される前の難消化性でんぷん=レジスタントスターチが3つの中で多く含まれているため、整腸効果が特に期待できます。
No.2 黄色バナナ=よくみるおなじみのタイプ

【美肌効果】【脂肪燃焼効果】
十分な甘味があってバナナらしい濃厚な味わいが楽しめます。肌荒れや皮膚の炎症を予防するビタミンB群(ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンB6)が多く含まれるため、美肌効果が期待できます。ビタミンB群や必須アミノ酸には、脂肪の燃焼を促進する働きがあるものもあります。
No.3 茶色バナナ=完熟

【免疫活性効果】【胃潰瘍抑制効果】
茶色いシュガースポットが全体に現れた完熟の状態。柔らかい触感で深い甘味とコクがあります。「リン脂質」(卵黄、大豆、穀類などに含まれる)が含まれていて、免疫効果や胃潰瘍抑制の効果も期待できます。老化防止効果が期待できるポリフェノールが、3つのバナナの中で一番豊富です。
※レジスタントスターチ :「消化されない(レジスタント)」「でんぷん(スターチ)」という意味で、その名の通り、食物繊維と同様、消化されずに大腸まで届いて作用する。善玉菌がすみやすいように腸をきれいにし、なおかつエサとなり元気にさせる、まさに「腸活の二刀流」といった働きをみせる。 その効果から、食物繊維を超越しているという意味合いを込めて「ハイパー食物繊維」という異名を持ってり、大麦などの穀類、さつまいも、じゃがいもなどのいも類、米にも多く含まれている。
グリーンチップの「ファイバーバナナ」おすすめの保存方法
1日2本バナナを食べるとなると、ある程度の本数を買い置きしておかなければと思いますね。ところが、ここに落とし穴が。
バナナはあっという間に熟してしまうので、せっかくグリーンチップのバナナ、腸活に最も適した「ファイバーバナナ」を見つけても、翌日にはすっかり黄色バナナになってしまうのです。
では、少しでもこの状態を長く保たせるためには、どうしたらいいでしょうか? まずは、空気に触れないよう、包まれているビニールの袋に入れたままで保存する。これは、どうでしょう。正解は×です。
その原因が、バナナ自らが発するエチレンガス。エチレンガスは、自らの熟成を促すとともに、周囲にあるほかの野菜や果物も巻き込んで、熟成させます。
袋のままだとこのエチレンガスが袋の中に充満して熟成が進んでしまいます。
また、バナナは房のまま仰向けに置くと、房全体の重みで下の部分がつぶれて、傷んでしまいます。
そして、バナナは南国の果物で、暖かいところが大好きなので、常温で置いておくとすぐに熟成し、冷えすぎると低温障害を起こして黒くなってしまうのです。
以上のすべてのことを鑑みておすすめするのが、袋から出し、房全体の重みでつぶれないように1本ずつ分け、新聞紙にくるんだ状態で野菜室に入れる、下記のような保存方法です。
ただし、野菜室の温度は、それぞれの冷蔵庫で違うと思いますので、冷やしすぎにご注意ください。
冷蔵庫で「ファイバーバナナ」を長く持たせるコツ
1.1本ずつわける

袋から出し、房になっているものを1本ずつわけます。
▼
2.新聞紙で包む

さらに新聞紙に包んで、冷蔵庫の野菜室へ入れて保存します。
ここまでの記事では、バナナの選び方について紹介しました。つづく関連記事では、「バナナ腸活」のコツをお届けします。
つづき>>「バナナは1日何本まで?」ストレスや便通改善も!最新研究でわかった「バナナ腸活」の適量と効果【専門医が解説】
■著者:小林弘幸(こばやし・ひろゆき)
順天堂大学医学部教授。日本スポーツ協会公認スポーツドクター。1960年、埼玉県生まれ。87年、順天堂大学医学部卒業。92年、同大学大学院医学研究科修了。ロンドン大学付属英国王立小児病院外科、トリニティ大学付属医学研究センター、アイルランド国立小児病院外科での勤務を経て、順天堂大学小児外科講師・助教授を歴任する。順天堂大学に日本初の便秘外来を開設した「腸のスペシャリスト」。さらに、腸と密接なかかわりを持つ、自律神経研究の第一人者として、プロスポーツ選手、アーティスト、文化人へのコンディショニング、パフォーマンス向上指導にかかわる。また、日々の生活の中で、健康的な習慣を少しずづでも実践してほしいという思いから、みそをはじめとした腸内環境を整える食材の紹介やストレッチの考案など、さまざまな形で健康な心と体の作り方を提案している。『医者が考案した「長生きみそ汁」』、『最高の体調を引き出す 超肺活』(アスコム刊)などの著書のほか、「世界一受けたい授業」(日本テレビ)や「中居正広の金曜日のスマイルたちへ」(TBSテレビ)などメディア出演も多数。




