「仲良し夫婦の居酒屋」のはずが、夫から店で怒鳴られ続ける日々。私はいつしか自分への自信を失って | NewsCafe

「仲良し夫婦の居酒屋」のはずが、夫から店で怒鳴られ続ける日々。私はいつしか自分への自信を失って

女性 OTONA_SALONE/LIFESTYLE
「仲良し夫婦の居酒屋」のはずが、夫から店で怒鳴られ続ける日々。私はいつしか自分への自信を失って

モラハラ・夫婦問題カウンセラーの麻野祐香です。「働く女性」は、モラハラやDVをする夫から簡単に逃げられるのでしょうか。いいえ、そんなことはありません。さまざまな事情から、支配的な配偶者との結婚生活を続けている方は少なくありません。オトナサローネ世代のモラハラ被害にフォーカスした本連載、今回は、夫が経営する居酒屋を7年間手伝い続けたHさんのお話です。

※本記事は、相談者様への敬意と守秘義務に十分配慮したうえで、モデルケースとして編集・再構成しお届けしています。特定の人物や事例を示すものではありません。

仲睦まじい「夫婦の似顔絵」が何枚も飾られた居酒屋で

夫が経営する沖縄料理の居酒屋の壁には、夫婦の似顔絵が何枚も飾られていました。仲良く笑い合う二人の絵です。夫が店を開いたのは、7年前のことでした。開店当初、子どもがまだ小さかったHさんが店を手伝うのは、本当にわずかな時間だけ。ほかの時間は、パートの女性を雇っていました。しかし、夫の暴言や命令に耐えられず、従業員はなかなか長続きしません。何人も辞めていきました。

そうなると、Hさんが店を手伝うしかありません。2歳の息子を夜間保育に預け、仕込みが始まる15時から店が閉まる23時まで、Hさんは店を手伝う生活を始めました。

夜間保育に慣れなかった息子のため、夫の提案で義母との同居も始まりました。しかし義母は、息子である夫には何も言わず、Hさんにだけ「この年でなんで孫の面倒を見なくちゃいけないんだよ」と嫌味をぶつけます。夫に訴えても、「お母さんがいないと困るだろ」と取り合ってくれませんでした。

店でも、夫はHさんに「何とろとろしてるんだ」「役立たず」と怒鳴り、少しでも手が止まれば舌打ちをします。ところが、客に話しかけられた瞬間には満面の笑顔。
「ありがとうございます」
「これ、美味しいですよ」

その姿は、店の壁に飾られた仲睦まじい夫婦の似顔絵そのものでした。

「本当に怒りを抑えられない」のなら、客の前でも同じように怒鳴るはずです。夫は、妻には強く出てもいいと考え、相手によって態度を変えていたのです。

それでもHさんは毎日店に立ち続けました。仕込み、接客、会計、常連客への対応。いつの間にか「奥さんがいるから落ち着く」と言われるほど、店に欠かせない存在になっていました。

けれど夫から返ってくるのは、「遅い」「何やってんだ」「役立たず」という言葉ばかり。家に帰れば義母から嫌味を言われます。Hさんには、ほっとできる場所がどこにもありませんでした。

「お前には無理」
「お前は何もできない」
「俺がいなければ生きていけない」

毎日のようにそう言われ続けるうちに、Hさんは少しずつ自信を失っていきました。

「本当に、私がダメだから怒られるのかもしれない」

反論しても何も変わらない。何を言っても無駄。そんな経験を重ねるうちに、Hさんは夫に逆らう気力さえ失っていったのです。

本編では、夫の店を7年間支えながら、夫からは「役立たず」「お前には何もできない」と否定され、家に帰れば義母からも嫌味を言われ続けたHさんが、次第に「自分が悪いのかもしれない」と思い込むようになっていくまでについてお届けしました。

▶▶「あなたがされていることはモラハラです」見知らぬ女性客のひと言で、私は夫から逃げる決意をした

では、ある女性客の言葉をきっかけに支援機関へつながったHさんが、仕事と住まいを見つけ、夫との生活から抜け出すまでについてお届けします。


《OTONA SALONE》

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