家事、育児、仕事――あらゆるものを一人で背負い、心身ともに限界へと追い詰められていくリンダ(ローズ・バーン)。原因不明の病を抱える幼い娘のケアに加え、セラピストとして患者たちの問題にも向き合う彼女の日常には、次から次へと予期せぬ出来事が降りかかる。
そんな彼女に追い打ちをかけるように、スマートフォンへ繰り返しかかってくるのが、長期出張中の夫チャールズからの電話だ。
客船の船長を務めるチャールズは、海の上からリンダを心配し、電話越しにあれこれと口を出してくる。リンダが置かれている状況を気にかけながらも、彼女がいま何を求めているのかを理解できず、良かれと思って発する言葉が、かえってリンダを苛立たせてしまう。
そんなチャールズを演じるのは、『トゥルー・ロマンス』『ヘザース/ベロニカの熱い日々』をはじめ、「MR. ROBOT/ミスター・ロボット」など、幅広い作品で存在感を放ってきたクリスチャン・スレイター。1980年代からハリウッドで活躍を続け、主演から個性派まで幅広い役柄を演じてきた彼が、本作では意外性のあるカメオ出演を果たしている。
本作では、これまで声だけで存在していたチャールズが、物語の終盤でついに姿を現す。
電話越しでは“心配性でやかましい夫”にも見える彼が、実際にリンダと向き合ったとき、どのような姿を見せるのか――その登場は、観客に思わぬ驚きをもたらすだろう。
今回解禁される場面写真は、そんなチャールズの姿を捉えた1枚。メアリー・ブロンスタイン監督は、チャールズについて「私たちは皆、あの感覚を知っていると思う。愛する人が壊れかけているのに、そばにいてあげることができず、無力感を抱くこと。それと同時に、この男が何を言っても、必ず相手を不快にさせてしまうという感覚もある」と語っている。
さらに監督は、「リンダのように不安にもがいている人は、慰められたいわけではない。『大丈夫だよ』なんて言ってほしくもない」としたうえで、「問題の外側にいる人間には――チャールズがそうであるように――どうすれば適切に助けられるのかなんて、分かるはずがない」と説明する。
そして「映画を観た男性の多くは、チャールズに感情移入するみたい」と監督が明かすように、彼は単なる“口うるさい夫”ではない。心配しているのに、何を言っても相手を不快にさせてしまう。そんなチャールズの姿にも注目。リンダの“ワンオペ”を描きながら、彼女を取り巻く人々との関係も映し出す『ワンオペレーション』。極限状態に追い詰められていくリンダと、彼女を心配しながらもそばにいることのできないチャールズの関係性も見逃せない。
『ワンオペレーション』はヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて公開中。









