落ち込みやすい人は自分を「過大評価しすぎ」かも⁉ 人材育成のプロが教える、「自信がない」という悩みの正体 | NewsCafe

落ち込みやすい人は自分を「過大評価しすぎ」かも⁉ 人材育成のプロが教える、「自信がない」という悩みの正体

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落ち込みやすい人は自分を「過大評価しすぎ」かも⁉ 人材育成のプロが教える、「自信がない」という悩みの正体

落ち込みやすいのは、自分に自信がないから。そう思っていませんか? 実は、その常識を覆す考え方があります。「できなかった」「評価されなかった」と必要以上に落ち込んでしまう人には、ある共通点があるというのです。

本記事では、5,000人以上の成長支援に携わってきた人材育成のプロ・白石慶次氏の著書から、「自信がない」という悩みの意外な正体と、自分を苦しめる思考のクセについて紹介します。

※本記事は書籍『「好かれる人」のこれだけ いつも選ばれる人に変わる非認知能力のトリセツ』(白石慶次:著/すばる舎)から一部抜粋・編集したものです
※イラスト/関 和之(株式会社ウエイド)

 

「自信がない」は勘違い

「なんとなく、漠然と、自信が持てません」
「挑戦したいけど、自信がないんです」
「どうしたら自信が持てるようになりますか?」

これまで20年以上、多くの方の成長支援に関わってきて、何度も聞いた言葉です。特に最後の質問は、「一番多く聞いてきた質問」と言ってもいいくらいです。それだけ多くの方が、「自信がない」という悩みをお持ちです。この質問に対して、私はいつもこのように答えてきました。

「自信は持つものではありませんよ。感じるものです」

自信は“感情”なのです。感情なので、「感じる」ときもあれば、「感じない」ときもあります。つまり、固定化されたものではなく“常に変化し続けるもの”です。

たとえば、家族や親しい友人の前では自信を持って自分の意見を言えるのに、上司や先輩の前では急に自信がなくなってしまう。──こんな経験はありませんか?

これは、自信が「ある・ない」で判断されるものではなく、「感じられるときもあれば、感じられないときもある」という“揺らぐ感情”である証拠です。

誰だって自信は常に揺らいでいる

自信は天気のようなものだと考えてください。晴れの日もあれば、雨の日もある。ずっと晴れていることなんてありえません。自信も同じです。感じられる日もあれば、感じられない日もある。それが普通なのです。

多くの人が、「自信がある・ない」と、自信というものをまるで“変えることのできない固定化されたもの”のように捉えています。でも、それは間違いです。

自信が「ある」とか「ない」といった“言葉を使うこと自体”が誤りです。この言葉の使い方が多くの人を苦しめ、「自信がない自分」という“幻想を生み出している元凶”であると私は考えています。

「自分には自信がない」と決めつける必要はありません。今日は自信を感じられなくても、明日には感じられるかもしれません。先週は落ち込んでいても、今週は調子がいいかもしれません。自分を「自信がない人」というカテゴリーに入れてしまうと、そこから抜け出せなくなります。

一方で「今日は自信を感じにくい日だな」と捉えるようにすれば、明日には状況が変わる可能性が開けます。

自信満々に見える人だって、いつも自信を感じているわけではありません。彼らも揺らいでいます。大事なプレゼンの前なら、誰だって不安になっています。批判されれば落ち込みますし、失敗すれば自信を失います。誰だってそうです。

違いは、「揺らいでも、戻ってこられるかどうか」だけ。自信があるように見える人は、揺らいでも回復できます。回復の仕方を知っているからです。それだけの差なのです。

▶「自信なさげ」に見える人の特徴

弱みを隠そうとすると、かえって自信なさげに見える

ここで、私が考える「本物の自信」についてお伝えしましょう。本物の自信とは、弱い自分を隠していない状態のこと。自信があるように見える人は、弱みがない人ではありません。弱みを隠していない人です。

  • 「ここは苦手なんです」と言える
  • 「それはわかりません」と素直に認められる
  • 「助けてください」とお願いできる

相手に自分の弱さを見せることを恐れていないから、余計な力が抜けていて堂々として見えるのです。逆に、自信がなさそうに見える人は、弱みを必死に隠しています。

  • 「できない」と言えない
  • 「わからない」と認められない
  • 弱い自分を見せまいとして、いつも緊張している

皮肉なことに、弱みを隠そうとすればするほど、自信がなさそうに見えてしまいます。

私も昔は、弱みを見せることを恐ろしく感じていました。「できない」と言ったら評価が下がる。「わからない」と言ったらバカだと思われる。そう思っていました。

でも、弱みを隠すのをやめたら、むしろ信頼されるようになりました。「この人は正直だ」「この人は飾らない」と思ってもらえるようになったのです。弱みを見せることで、逆に自信があるように見えるようになったと言えるでしょう。

とはいえ、「そうは言われても、なかなか自信なんて感じられないよ」という人は、どうすればいいのでしょうか?

大切なのは、問いの立て方を変えることです。「挑戦したいけれど、自信がないからやめておこう」ではなく、「挑戦したいけれど、いまのままでは自信を感じられない。どうしたら、自信を感じられる状態になるだろう?」と考えてみましょう。この問いを立てるだけで、小さくても何かしらの具体的な行動が見えてきます。

たとえば会議で提案したいことがあるのに、うまく提案できる自信を感じられないとします。高評価を得られる自信もないし、失敗して恥をかくのもイヤだから、今回はやめておこう……。

もしかしたらあなたも、これに似た経験があるかもしれません。こんなときは、「自信を感じるために、何から始めよう?」と自分に質問すればいいのです。

すると、「まずは提案内容を信頼できる先輩にレビューしてもらおう」とか、「そもそも人前で発言することが苦手だから、少人数の場で練習してみよう」などと、具体的なアイデアが浮かんできます。場合によっては生成AIに聞いてみるのもよいかもしれません。

「やめておこう」と何も行動しなかった人と、小さくても具体的な行動を起こした人。すぐには大きな違いは生まれないでしょうが、1週間、1ヶ月、1年と続けるうちに、気づけば「かつては同じ地点にいた人たち」とはまったく別の場所に、自分が立っていることに気づくはずです。

私も、“自信のある自分”を目指すのではなく、“自信がなくても行動できる自分”を目指しました。おかげで、20年前にはなかった「人前で話す能力」や「解説する能力」、「人を導く能力」を育て、高めることができました。

自信は手に入れるものではありません。揺らぎながら、つき合っていくものです。弱い自分を隠さなくていいと思えたとき、あなたは「自信がある人」に見えるようになります。

大切なのは、自信がない自分を否定することではありません。そんな自分を認識し、認め、受け入れて、そのままの自分でどう行動していくかを考えること。それこそが、本当の意味で自信とつき合っていくということなのです。

▶自分を過大評価している…「落ち込みのメカニズム」とは?

落ち込みグセがある人は自分を過大評価している

少し刺激の強い話をします。人によっては「そんなことない!」と反発したくなるかもしれません。でも、ここが「自分を受け入れる」うえでの最大のポイントです。心の準備はいいですか? いきますよ。

落ち込みグセがある人ほど、自分のことを“デキる人”だと過大評価しています。

「いやいや、過大評価どころか、自信なんてないし、自分に厳しくて自己評価は低めですよ」と思うかもしれません。ですが、落ち込むということは、あなたのなかに自分に対する“期待”があるということです。

「自分はもっとうまくできるはず」という理想があるからこそ、現実とのギャップにショックを受けているのです。

落ち込みのメカニズムを整理しましょう。人はなぜ落ち込むのか?それは、期待していた結果と、現実の結果にギャップがあるからです。

「うまくいくと思っていたのに、失敗した」
「評価されると思っていたのに、されなかった」
「できると思っていたのに、できなかった」

つまり、落ち込みの正体は「期待はずれ」です。では、なぜ期待はずれが起きるのか?それは、期待値が高すぎるからです。そして期待値が高いということは、「自分なら、これくらいはできるはずだ」と思っているのです。つまり、自分を過大評価しています。

落ち込むのは、期待しているから。期待しているのは、自分を過大評価しているから。この仕組みで落ち込みが発生します。

極端な話、キムタクや長澤まさみさんと結婚できないことで思い悩み、落ち込む人は(普通は)いません。自分にその可能性があると“自己評価”していないからです。落ち込むということは、「自分にはその可能性がある」と無意識に信じているということなのです。

虚像の自分と現実の自分には差異がある

誰のなかにも、「こうありたい」という理想の自分が存在します。そして多くの場合、“その理想の自分でふるまっているつもり”になっています。でも、周囲の人が見ているのはあなたの理想像ではなく、「現実のあなた」そのものです。私は、この理想の自分を、「虚像の自分」と呼んでいます。

問題は、この虚像の自分と現実の自分を区別できていないこと。それにより、無意識に現実より高すぎる自己評価を持ってしまうことです。

多少のギャップは問題ないのですが、その差が大きくなり、虚像の自分に取り憑かれてしまうと、「自分はもっとできるはずなのに」「もっと評価されるはずなのに」と、理想との差に必要以上に落ち込むことになります。また、現実の自分に対しても、常に不足を感じるようになってしまいます。

虚像の自分と現実の自分

虚像の自分と現実の自分

私自身、昔はひどい落ち込みグセがありました。失敗をするたびに、「なんで自分は、こんなこともできないんだろう」と自分を責めていました。

でも、この言葉をよく見てください。「こんなこともできない」──これは、「本来の自分ならできるはずだ」という前提があるから出てくる言葉です。つまり私は、虚像の自分に取り憑かれていたのです。

ここまでの記事では、「自信」は揺らぐのが当たり前の感情であることと、落ち込みグセの背後にあるメカニズムについてご紹介しました。つづく関連記事では、一生懸命やっているのに評価されない原因となる「認識のズレ」について取り上げています。
つづき>>「偉そう」「怒ってる?」よかれと思った行動が誤解を招く…⁉ 5000人を見てきた専門家が語る「評価されない人」の共通点

■著者:白石慶次
非認知能力トレーナー/MQ開発者/Podcastパーソナリティ。株式会社OnLine 代表取締役。大学卒業後、システムコンサルティング会社に入社。多様な大規模プロジェクトに携わる一方で、人材育成業務にも従事。富士通ラーニングメディア認定講師として活躍したのち、30歳のとき企業研修講師として独立。一般企業に加え、官公庁・自治体、学校法人、医療法人でも研修実績を持つ。新卒時、大企業に就職できなかった劣等感から、ビジネス書や自己啓発書を読み漁り、さまざまな資格も取って仕事に打ち込む。それでも状況が好転せず悩んでいた折、“非認知能力”に出会い、スキルやノウハウだけが人生や仕事の成果を決める要素ではないと気づく。その後、非認知能力の研究と実践を重ね、「大人の非認知能力育成プログラム」を開発し、これまで5,000名以上に提供してきた。大学との産学連携・共同研究により、講座の有用性について学術的な検証も進めている。


《OTONA SALONE》

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