
「暑くて食欲がわかないから食事は抜く」「夏は毎年バテるから仕方がない」。食欲がないときはこのように考えて「ひたすら耐える」を選択しがち。とくに夏は、食欲が落ちるのが普通だと考える人が多いようです。しかし、食欲不振の本当の原因は夏バテではなく、意外な病気が原因の可能性があります。40代以降の女性に多い原因を、医師の横倉先生に教えていただきました。
Q.夏になると、食欲が落ちます。そういうものですよね?

イラスト/lely
夏になると、食欲が落ちる人は少なくありません。少しくらい食欲が落ちても「冷たいものなら多少は食べられる」「おなかなどの特定の場所が痛むわけではない」「調子がいい日と悪い日があり、暑い日は調子が悪い」などの症状があれば、夏バテの可能性が高いのでそれほど心配は要らないでしょう。最低限の栄養を摂っていれば、涼しくなるにつれて症状が改善されるはずです。
しかし、体重が急速に減ったり、涼しい日でも食欲が戻らなかったり、特定の場所が痛んだりする場合は要注意。食欲不振の原因は、夏バテではないかもしれません。
Q.夏バテに似ている食欲不振を招く原因は?

Photo:O-DAN
「この症状は夏バテ? それとも、他の原因?」と悩みがちなものを3つ紹介します。
胃炎・胃潰瘍などの胃腸トラブル
「食欲が湧かない」というよりも、「食べると胃が痛くなる」「胃がムカムカして食べられない」という症状が出る場合は、夏バテではなく胃炎や胃潰瘍などの胃腸トラブルが原因の可能性があります。食欲不振だけではなく、吐き気、胃もたれ、げっぷなどの症状が出るのも特徴的。
ただし、胃潰瘍は無症状の場合もあるので「痛みがないから大丈夫」とすぐに安心はできません。吐き気や胃もたれが2週間以上続くようなら、早めに内科を受診しましょう。
更年期障害
更年期障害では食欲だけが落ちるというよりも、不眠や動悸、イライラや頭痛、胃もたれやほてりといった複数の不調があらわれます。ただし、どれも「最近暑くて眠れないから仕方がない」「疲れがたまってるせい」と見落としがちなので注意しましょう。
更年期は、一般的に45歳前後から始まるといわれています。自分の日々の生活を見直して、それほど暑くない時期から上記のような症状があらわれていた場合、夏バテと決めつけずに婦人科に相談してくださいね。
摂食障害
摂食障害というとダイエットに興味を持ちがちな10~20代に多い病気だと考える人が多いですが、40代以降も摂食障害に陥る人は多いので注意が必要です。「更年期太りを防ぎたい」という見た目の問題だけではなく「健康診断の数値を改善したい」「体重を増やすとひざや腰に悪いから気を付けたい」という健康上の意識が、摂食障害の引き金になることも。
こうした意識や更年期のストレスが、食欲不振となってあらわれるケースがあります。食べることに対する恐怖心が強かったり、食べ方をコントロールできないと感じたりした場合は、心療内科や精神科に相談しましょう。
本記事では、食欲不振が起きる病気の可能性をお届けしました。
>>「なんだか食欲が出ない……」を放置しないで。医師が教える「食欲を取り戻す」3つの習慣
では、「食欲がない」ときにできるセルフケアを医師の視点からご紹介します。
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