子どもの集中力が続かないのは「タンパク質不足」が原因かも?効果的に摂取するためのおすすめ食材と食べ方【小児科専門医が解説】 | NewsCafe

子どもの集中力が続かないのは「タンパク質不足」が原因かも?効果的に摂取するためのおすすめ食材と食べ方【小児科専門医が解説】

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子どもの集中力が続かないのは「タンパク質不足」が原因かも?効果的に摂取するためのおすすめ食材と食べ方【小児科専門医が解説】

「最近、子どもの集中力が続かない」「勉強しても覚えられていない気がする」──その悩み、実は“タンパク質不足”が原因のひとつかもしれません。成長期の子どもにとって、タンパク質は体だけでなく脳の働きにも影響する重要な栄養素。しかし、具体的にはどのくらいの量を、どう食べさせるのが体にとっていいのでしょうか?

本記事では、毎年約3万人を診療する小児科専門医・面家健太郎氏の著書から、成績や学習効率にも関わるタンパク質の役割と、日常の食事で無理なく摂るためのコツをご紹介します。

※本記事は書籍『うちの子、今の食事で栄養的に大丈夫ですか? 医師が教える 子どもの元気をつくる食事術』(面家健太郎 :著/日本実業出版社 )から一部抜粋・編集したものです

タンパク質の主な働きって?

タンパク質は、体をつくるために欠かせない重要な栄養素です。 皮膚、臓器、筋肉、髪、細胞など、私たちの体の多くはタンパク質からできています。また、タンパク質は糖質や脂質とともに三大栄養素と呼ばれ、それぞれ異なる役割を果たしながら互いに補い合っています。

とくにタンパク質は、糖質や脂質が不足している際に、それらを補う役割を果たします。 エネルギーの主な供給源は糖質由来のグルコース(ブドウ糖)ですが、グルコースだけでは体を効率的に動かすのに十分ではない場合があります。

そのようなとき、タンパク質を摂取することでアミノ酸由来のエネルギーが活用され、体をより効果的に動かすことができるのです。分子栄養学では、糖質だけに頼らず、タンパク質を活用してエネルギーのサイクルを効率的に回すことが、体全体の健康と機能を最適化するために大切だと考えられています。

タンパク質が不足するとどうなる?

タンパク質が不足すると、体に次のような不調が出やすくなります。

・筋力の低下
・疲労感
・免疫力の低下により、感染症にかかりやすくなる
・髪や肌のツヤが失われる

脳内物質の生成が減少するため、次のような精神面への影響もあります。

・集中力や思考力の低下
・記憶力の低下
・抑うつ気分
・イライラ、不安

子どもに必要なタンパク質はどのくらい?

タンパク質は、体内で分解と合成が同時に行われます。 古いものが壊され、新しいものがつくられてタンパク質が入れ替わる現象を「ターン・オーバー(代謝回転)」と言い、子どもは大人に比べて体内でのタンパク質のターン・オーバーが活発で、成長と発達のために多くのタンパク質が必要とされます。

たとえば、15〜17歳の男子の1日当たりのタンパク質の必要量は65gが推奨されています。これは成人男性と同じ程度ですが、体重当たりで考えると成人より多めになります。この時期は、筋肉や骨格が発達する重要な時期であり、十分なタンパク質の摂取が成長と健康維持に不可欠なためです。

そのため、タンパク質は毎日の食事でしっかり摂ること、とくに朝食でしっかり摂るのがおすすめです。朝食を抜くと、エネルギー不足になるのはもちろん、パンだけ、おにぎりだけという食事では糖質の栄養だけに傾いてしまうため、糖質過多になってしまいます。

〈1日当たりのタンパク質食事摂取基準〉

出典:厚生労働省によるタンパク質の1日当たり食事摂取基準をもとに作成

▶プロテインでもOK?タンパク質の摂り方を解説

どうやってタンパク質を摂る?プロテインでもOKなの?

タンパク質はさまざまな食べものに含まれており、比較的摂りやすい栄養素です。タンパク質には動物性タンパク質と植物性タンパク質の2種類があります。動物性タンパク質は肉類や魚介類、卵など、植物性タンパク質には豆腐や納豆といった大豆製品があります。

ただし、たとえば豆腐でタンパク質を10g摂ろうとすると、約1.5丁が必要になりますから、一度で食べ切るのは難しいかもしれませんね。ですから、肉や卵、魚などの動物性食品のほうが効率よくタンパク質を摂取することができます。

仮に、1日に卵を1〜2個、夕食に肉や魚を50〜100g摂れば、十分なタンパク質を補給することができます。タンパク質を摂るためには唐揚げでもかまいません。その場合には、良質な油を使うことで、より健康的な揚げ物にすることができます。

脂質が気になるという人は、鶏のささみ肉のような脂質の少ない部位を選んでもいいでしょう。コンビニで販売されているようなサラダチキンなども、効率的にタンパク質を摂ることができます。

さらに、週に3回程度、魚を食事に取り入れることで栄養バランスがよりよくなりますので、まずは肉を中心にレシピを考えてもらい、できたら魚料理も少しずつ試してみてほしいと、私はよく親御さんにお伝えしています。

「タンパク質を摂りすぎると腎臓に負担がかかりやすくなる」という説もありますが、今の時点では、健康な人(乳児を除く) がタンパク質の摂りすぎによって健康障害になるという科学的な根拠はありません。

また、以前はコレステロールの摂取量を気にして「卵は1日1個までにしたほうがいい」と言う人もいましたが、その説も最新の研究で否定されています。腎臓疾患などの人以外は、タンパク質の過剰摂取を気にする必要はないと考えています。とくに成長期にはしっかり摂取することが大事です。

食事で十分摂れないときは、プロテインでもかまいません。 プロテインの糖質が気になる人もいるかもしれませんが、栄養素の優先順位としては、まずはタンパク質をしっかり摂るほうが優先です。

〈タンパク質を多く含む食品〉

著者略歴: 面家健太郎(おもや・けんたろう)
あわのこどもクリニック院長、医学博士、日本小児科学会専門医・指導医、日本アレルギー学会専門医、医療法人MIRAI理事長。岐阜大学医学部に進学、卒業後は大学院でアレルギー免疫学の研究に取り組んだ。その後、岐阜大学病院、国立循環器病センター、岐阜県総合医療センターにて最重症の子どもたちが集まる小児循環器、小児集中治療に約20年従事。より早期から専門的医療を届けたいとの思いからクリニックを開業。薬だけではよくしてあげられない患者さんがいることに悩み、栄養学に取り組み、生活面からサポートしている。クリニックを受診したお母さんたちからは「安心できる場所」「子育てに悩んだときに気軽に相談できるクリニック」と言われ、県外からの患者さんも多く、毎日130人ほどの親子の診療を行い、毎年約3万人の診療に携わっている。

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