「お前からすべてを奪って、ただのオバサンにしてやる」モラハラ夫に朝まで説教され、思考停止していた40歳専業主婦。「自分の人生」のために最初にしたこと | NewsCafe

「お前からすべてを奪って、ただのオバサンにしてやる」モラハラ夫に朝まで説教され、思考停止していた40歳専業主婦。「自分の人生」のために最初にしたこと

女性 OTONA_SALONE/LIFESTYLE
「お前からすべてを奪って、ただのオバサンにしてやる」モラハラ夫に朝まで説教され、思考停止していた40歳専業主婦。「自分の人生」のために最初にしたこと

日々が飛ぶように過ぎていくなか、自分のあり方に漠然と迷う40代50代。まるでトンネルのなかにいるような五里霧中ですが、そんななか「ほんのちょっとしたトライ」で自分のあり方を捉えなおすには、「最初の一歩」に何をしてみればいいのでしょうか。

ライター野添ちかこがオトナサローネ読者にインタビューを行い、リアルな女性の人生をお届けする本シリーズ。今回は専業主婦のサヤカさんが、モラハラDV夫の攻撃をかわし、自分の人生を取り戻すまでのお話をお届けします。

◾️サヤカさん
大阪府在住の49歳。25歳の長男、20歳の長女、15歳の次男、7歳の三男の5人暮らし

【私を変える小さなトライ#44】

私はヒエラルキーの下の下。「いつかは報われる」と思っていたけれど…

24歳で結婚した専業主婦のサヤカさん。4歳上の夫は自信家で、昔から亭主関白。ずっと「結婚生活とはそんなものだ」と思っていました。夫は会社を経営しているため、仕事のために休日に出かけることはしょっちゅうで、そんな姿も「仕事ができる、頼もしい夫」だと感じていました。家事も育児もワンオペは当たり前。
サヤカさんは10年ほど前から、「モラハラ」の記事に目を留めるようになり、人気ドラマの中で「愛情の搾取」というセリフを聞くと、「これは私のことだ」と感じ始めました。

モラハラの構造は、「毒親」や「機能不全家族」が原因とよく言われますが、夫と義母との関係性にその危うさを感じていました。夫は過干渉気味の母親のことを第一に考え、嫁であるサヤカさんのことはいつも二の次なのです。
「嫁の私はヒエラルキーの下の下。すぐ近くに住んでいたので、家族で集まるときには料理を作ってもてなすのが私の役目でしたし、お義母さんにも週1回は会うのが嫁の務めでした」

姑さんが「あなたは私の世話をする係だから」と公然と言い放ち、韓国ドラマのような家庭内ヒエラルキーの頂点に義母がいました。
「あなたは笑っていればいい、と言われていましたね。私は若かったこともあって、ずっと『それが家族から愛されている証拠』だと勘違いしていました」

サヤカさんの実母も、夫に付き従っていたタイプだったので「モラハラチックな関係性でも、長く続けていれば報われると思い込んでいました」と振り返ります。

夜、捕まって朝まで罵倒し続けられた

サヤカさんが40歳を迎える頃から、「モラハラのレベルが上がってきた」と感じるようになりました。夫はもともと激務で家にいないことが多かったのですが、夜中に帰宅する日がさらに増えていきました。GWの大型連休で家にいるときも、ずっとスマホを触っていて、家族との会話はほとんどありません。

そんな様子に不信感を抱き、浮気を疑って問い詰めたところ、逆に「お前のそういう態度が悪い!」と朝まで説教され続けました。 「お前なんて何の力もない。子どもを全部奪って、ただのオバサンにしてやる」 そんな暴言まで吐かれ、サヤカさんの気力はどんどん奪われていきました。
「とにかく怖くて、言われるまま聞くしかなかった。夫は何かに取り憑かれたんじゃないかと思うほど、人が変わったようでした」
この状態が3カ月ほど続きました。

実母に相談しても、夫は外面がよく「いい人」で通っているため、「ただの夫婦喧嘩じゃない? それはあなたのせいなんじゃないの?」と言われる始末。気の強い実姉からは「言い返せばいいじゃない」と言われ、誰もサヤカさんの気持ちを理解してくれませんでした。

生活は夫の収入に頼る専業主婦で、子どももまだ小さいため、すぐに離婚という選択肢も現実的ではありません。 夫は社会的地位が高く、周囲からは「おだやかでいい人」と見られていました。しかし家庭内では、今までと人が変わった高圧的な夫。のんびり屋のサヤカさんでもWEB記事やブログを読み漁るうちに、「自分の置かれた状況はモラハラではないか」と思い始めます。モラハラに関する書籍も購入し、なるべく波風を立てないよう対策を練るようになりました。

たとえば、夫は機嫌がいいときは話しかけてくるものの、どこでスイッチが入るか分かりません。
「反抗していると思わせるとダメだから、表情を出さずポーカーフェイスで乗り切り、子どもの用事も『いつ・どこで・何がある』と伝えるだけにしました。どこで揚げ足を取られるか分からないので、薄氷を踏むような生活でした」

モラハラ夫から、浮気の言いがかりをつけられる

夫が家の鍵を忘れたまま飲みに出かけ、夜中に家に入れなかったときには、2つ折りの携帯電話を真っ二つに折られました。気に食わないことがあれば、家電を蹴ることもありました。

子どもが小さい頃はプールに連れていってくれることもありましたが、「帽子がない」など少しでも不備があると、あとでネチネチと責め立てられました。外に対しては「良い父親」であることをアピールしつつ、家ではサヤカさんを怒鳴りつけてばかり。子どもが母親を助けようとしたこともありましたが、逆にお尻を叩かれるなどのお仕置きをされ、母子ともに反抗することはできなかったそうです。

夫は精神的に追い詰められていくサヤカさんの姿を見て、どこか喜んでいるようにさえ感じられました。深く考えると精神的に壊れてしまいそうで、サヤカさんは思考を止めて過ごしていたといいます。夫のハラスメントは、殴るなどの直接的な暴力はないため、第三者からは状況が分かりにくいものでした。

そのうち夫は、「若い頃、お前も浮気していただろう」と言いがかりをつけるようになります。全く身に覚えのないことですが、子育てで忙しかった時期に「電話をしても携帯に出なかった」ことを持ち出されたといいます。「白いものを黒だと言いかねないような言いがかりをつけられて、怖くなってしまって…」と、ついにサヤカさんは弁護士に相談することに。それが唯一、サヤカさんが自分のためにできた、夫に対抗するための小さな一歩でした。

弁護士からは「何月何日何時に何をされたか日記に記録すること」「レコーダーで証拠を残すこと」を助言されたので、それからは記録を残すようになりました。
しかし、「弁護士と会っていることが夫にばれる」ことが怖くなり、面会は1回で打ち切ったそうです。

▶▶関連記事「モラハラ夫が突然死。「隠された真実」を突きつけられても、呪縛がとけなかった44歳専業主婦が「自分だけの人生」を見つめ直すまででは、夫が病死したあと、サヤカさんが自分の心と向き合い、トラウマを克服していったお話をお届けします。


《OTONA SALONE》

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