学校法人武庫川学院は2025年7月29日、2027年度(令和9年度)から武庫川女子大学(兵庫県西宮市)を共学化すると正式に発表した。現在ある13学部21学科すべてを2027年度から一斉に共学化し、男子学生を受け入れる。 武庫川女子大学は、1949年に開学した国内最大規模の女子総合大学。少子化や女子大離れなどを受け、6月17日に共学化の方針を表明。その後、共学化の延期・見直しを求めるオンライン署名活動が展開され、5万806筆の署名簿と要望書が大学に提出されていた。 今回、7月28日の理事会において、2027年度から武庫川女子大学を共学化することを正式に決定した。2027年4月からの新大学名は「武庫川大学」となる。現在ある全13学部21学科は、2027年度から一斉に共学化を実施する。 共学化のテーマは「ダイバーシティと研究力で旋風を起こす大学」。現在の大学1・2年生や進学を決めている附属高校3年生が大学を卒業するまでは、実質的に女子大学としての環境を維持できるよう最大限配慮するとしている。 武庫川学院は、2年後に共学化する理由について「経営面を考えると、この先女子大学として永続することは難しく、運営上の余力があるうちに大学を発展的に共学化する道が最善と判断した」と説明。武庫川女子大学はこれまで、男性中心だった建築や経営にも積極的に学びの領域を広げ、総合大学として発展してきており、「これからは本学の総合大学としての多彩な学問、ジェンダーバイアスに縛られない価値意識を性別、国籍、年齢の枠を超えて広げていかなければならない」と述べている。 なお、附属中学校・高等学校については、女子校を維持する。