「もう寝室に来ないで!」高額の散財が止められない夫に、妻が下した最後通告とは | NewsCafe

「もう寝室に来ないで!」高額の散財が止められない夫に、妻が下した最後通告とは

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「もう寝室に来ないで!」高額の散財が止められない夫に、妻が下した最後通告とは

家族関係研究所の山下あつおみです。

今回は、衝動買いがきっかけで夫婦関係が悪化し、ついには寝室すら閉め出されてしまった男性にお話を伺いました。いったい「ごく普通の夫婦」に何が起きたのでしょうか。

※本人が特定できないよう変更を加えてあります

※写真はイメージです

「気づいたときには、こんな状況でした」

「実は妻が、僕の“相談なしの高額な買い物”にキレていて……。そのせいで拒絶され、夫婦関係が完全に止まってしまったんです。もともとはこんなに冷たい人じゃなかったのに。もちろん僕が悪いんですが、どうしてここまでになったのか、自分でもよくわからなくて」

そう語るのは、埼玉県在住の公務員・ソウジュさん(37歳)。結婚9年目、7歳年上の会社員の妻と、6歳の息子がいます。一見すると、ごく普通の家庭。しかし今、夫婦生活は完全に途絶え、“レス”状態が続いているといいます。

「この前帰宅したら、寝室の入り口に妻のバッグが“バリケード”みたいに置かれていて、中に入れなかったんです。『どうしたの?』と声をかけても返事なし。しかたなくソファで寝ようとしたら、今度はクッションすら片づけられていて……。結局フローリングに寝る羽目になりました。いやほんと、ここまでされる?」

「この前、帰宅してドアを開けたら、寝室に入るところに“立ち入り禁止”みたいに妻のバッグが置かれていて、完全に入れないようブロックされていたんです。慌てて『どうしたの?』って声をかけても、返事なし。しかたなくソファで寝ようとしたら、今度はクッションも片づけられていて……結局、フローリングの上に寝ころぶ羽目になりました。いや、ほんと、ここまでされる? って思いますよね」

こう言われると、「え、そこまで夫婦仲が拗れるって、よほどのことをやらかしたのでは?」と感じる方も多いかもしれません。実際、お話を伺うと、ソウジュさんの“やらかし”は、ちょっと突っ込みどころ満載。車や高級時計、カメラなど、なかなかのお値段がするモノを、奥さまに無断でそのときの感情に流されて次々買ってしまったそうです。

「いやいや、僕は散財したくてやっているわけじゃないんです。ストレスが溜まると、つい“ポチッ”としてしまうんですよ。そしたら妻がすごい勢いで怒り始めて……正直、そこまで怒る? って思ったんですけど、まぁ妻には妻の言い分があるんでしょう。結果として、今はベッドルームにすら入れてもらえない状態で……(苦笑)」

新婚時代は、普通に幸せだった

「結婚したばかりの頃は、本当に仲が良かったんですよ。7歳差も気にならなくて。ふたりとも食べるのが好きで、週末には近所の美味しいお店を巡ってました。いわゆる“食べ歩き夫婦”でしたね」

そう懐かしそうに語るソウジュさん。当時は、休日の外食が夫婦の共通の楽しみ。収入は多くなかったものの、「お互いを理解しよう」という新婚特有の気持ちが支えになっていたそうです。

「僕も、気に入った服があれば買ってしまうことはありました。でも、高くても数万円くらい。妻も『また買ったの?』と笑うくらいで、大ごとにはなりませんでした」

子どもの誕生で家計が“シビア化”

転機が訪れたのは、6年前。息子の誕生でした。子育てが始まると同時に、生活リズムも家計のバランスも大きく変わっていきました。

「僕は“子どものために頑張って働こう”って意気込んでいたんですが、実際は帰宅すればクタクタ。妻も寝不足でイライラしていて……。気づけば、会話も減っていきました。僕が何か買っても、以前のように笑って受け流す余裕はなくなっていたんでしょうね」

さらに子どもの成長とともに、教育費や習い事の負担が増え、家計管理への意識が一段と高まっていきます。しかしソウジュさんは、その現実をあまり深く捉えていなかったと振り返ります。

「今思えば、“今のうちに貯めておきたい”という妻の気持ちを、僕は理解してなかった。なんとなく『まだ大丈夫だろう』と、のんきに構えていました」

車購入で始まった“やらかし”の連鎖

「決定打になったのは車ですね。もともと車好きなんですが、休日に試乗会へ行ったら、テンションが上がってしまって……。自分でも驚いたんですけど、その日のうちに新車を契約しちゃったんです」

ディーラーに「今日契約すればオプションをサービスします」と言われ、ついその場でハンコを押してしまったというソウジュさん。帰宅後に報告すると、当然ながら奥さまは激怒。「ちょっと待って、まず相談してよ!」という、もっともな反応が返ってきたといいます。

「僕は『仕事で疲れてるし、車でリフレッシュしたい』『家族でドライブも楽しめる』なんて言い訳して……。妻は青ざめた顔で何か言いかけたんですが、結局黙ってしまって。それきりきちんと話すこともなく、うやむやにしてしまいました」

時計、カメラ…止まらない“相談なし”の散財

車で一度信頼が揺らいだ後も、ソウジュさんは「相談なし」の高額購入を繰り返しました。高級時計、カメラ、パソコン……。そのたびに「必要だった」「一生モノだから」と自分に言い聞かせていたそうです。

「たとえば時計だって、妻からすれば『結婚指輪があるのに、そんな高い時計いる?』ってなると思うんですよ。でも僕は一度欲しくなると、もう我慢がきかなくて。しかも、反対されるのが目に見えてるから、先に買って既成事実にしてしまう。よくないとは思ってるんですけどね……」

子どもの教育費を見据えて節約している最中に、夫が“勝手に”大金を使う――。奥さまにとっては「呆れて言葉も出ない」という状態だったことは、想像に難くありません。

 住まいのリフォーム契約で「そこまで勝手にやる!?」

車や時計だけではありません。今度は「住まいの大きな契約まで、妻に相談せず進めてしまった」という出来事があったそうです。

ある日、リフォーム会社の営業が「屋根のメンテナンスはいかがですか?」と訪問。たまたま奥さまは休日出勤で不在。ソウジュさんは自宅にひとりでした。

「“今なら割引できます”“雨漏りが始まると大変ですよ”なんて言われて……つい『じゃあお願いします』って言っちゃったんですよね」

帰宅した奥さまがその話を聞くと、当然ながら絶句。事前相談どころか、詳細もよく分からないままハンコを押した夫に、呆れ返るしかありませんでした。

「見積もりも当初の話からどんどん膨らんで、最終的に100万円超えの計画に。キャンセル料が発生する可能性もあって、僕じゃ手がつけられなくなって。結局、妻が業者に掛け合って費用を抑えてくれました。完全に信用を失いましたね」

「普通は相談するでしょ?」。そんな当たり前の感覚すら置き去りにして、勢いで大金を動かすソウジュさんの行動が、怒りを通り越して“虚しさ”を呼び込み、夫婦の心の距離をさらに広げていったのです。

なぜ男性は「相談せずに買う」のか?

ソウジュさんのように、ストレスや孤独感を埋めようと“買い物”に走る男性は少なくありません。
背景にあるのは、「自分の居場所がない」「否定されたくない」という、承認欲求のこじらせです。

本来なら、パートナーに相談し、受け止めてもらうことで満たされるはずの気持ちが、日々のすれ違いやレスによって満たされず、結果的に“買うことでしか自分を肯定できない”状態に陥ってしまうのです。

夫婦関係が冷え切ったまま、この悪循環を放置すると……。その先に待っているのは、さらなる孤立と後悔かもしれません。

本編では、「もう寝室に来ないで」と妻から寝室を封鎖されるまでに至った、夫の衝動買いと夫婦関係の悪化についてお伝えしました。
▶▶レス地獄から抜け出すために夫が繰り出した「必殺技」とは。妻との再出発は叶うのか?
では、夫が関係修復のために始めた“具体的な一歩”と、妻の心を取り戻すための工夫についてお届けします。

《OTONA SALONE》

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