声優の野村麻衣子と広瀬ゆうき、ガールズバンドEast Of Edenやサポートドラマーとしても活躍するMIZUKIの3人からなる次世代型ハイブリッドガールズロックバンドLonesome_Blue(通称:ロンブル)が東名阪対バンツアー『Blue Rush vol.2〜Scream the bond〜』をスタートさせた。4月18日(金)、東京のGRIT at Shibuyaで開催された。初日公演のサブタイトルは【Lonesome_Blue VS Lonesome_Red】。Lonesome_Redとは、バンドのオフィシャルファンクラブの名称。つまり、初日は異例とも言えるバンドとファンによる対バンライブという打ち出しで開催された。対バンライブツアーはこの後、愛知・大阪と続いていくが、ここでは特別な一夜となった東京公演の模様をレポートする。
ステージが青く照らされる中、オープニングSEが流れ出すと、ベースの広瀬、サポートギターのYASHIRO、ドラムのMIZUKI、ボーカルの野村という順で次々とステージに登場。Lonesome_Red達もクラップと声援で4人の登場を盛り上げる。ステージの上手側にドラム、下手側にベース、センターのボーカルの後ろにサポートギターというロンブルおなじみの立ち位置につくと、MIZUKIのカウントから「Face the Fear」でライブはスタート。真っ赤な照明で始まると、曲の展開に合わせて赤から青、そして、再び赤へと何度も切り替わり、まさに【Lonesome_Blue VS Lonesome_Red】に相応しい幕開けに。野村の煽りに負けじと、Lonesome_Red(以下:レッド)達も拳を掲げ、1曲目から会場に一体感が生まれていく。
続く2曲目は「It’s My Time」。イントロに乗せて、広瀬が「ツアー初日渋谷!タオルや拳、何でもいいから回せ~!対戦よろしくお願いします!」と呼びかけると、野村もセンターのお立ち台に立って、タオルを回しながらレッドを煽っていく。サビで「こんなもんでいいんですか?」と挑発的な煽りを入れると、タオルを回すレッドの手にもさらに力が入っていく。そして、後半のサビでは、野村も思わず「いいですね、最高!」と叫び、レッドの熱量に引っ張られるような形で、広瀬とYASHIROもステージ前方のお立ち台でプレー。バチバチの対バンライブとなることを予感させるスタートとなった。
最初のMCパートでは、広瀬から改めて今回の対バンの趣旨を説明。“ロンブル対レッドの戦い”であることを強調しながらレッドとコミュニケーションをとっていく。ロンブルのライブには海外からのファンも多く見られるのだが、この日の会場にはスイスやアメリカからのファンの姿も。そして、今回のライブツアーは3人体制になって初のミニアルバム『The Three in One』を携えたツアーであることにも触れて、次のブロックへと突入した。
まずは、『The Three in One』の1曲目に収録されている「Queenism」でスタート。野村と広瀬のかけあいのようなツインボーカルが印象的でエモーショナルなナンバーだ。そして、ライブ初披露となるラウド感強めのサウンドが印象的な「Touch Me Not」へ。初披露にも関わらず、間奏部分ではレッドがヘドバンで盛り上げる姿も見られた。
孤高の強い女性像を描いた楽曲が2曲続くと、野村の歌始まりで雰囲気ががらりと変わり、MIZUKI作曲のバラード曲「Final Calling」へ。日本語の歌詞にはMIZUKIの思いが反映されていることもあり、体を揺らしながらもじっと曲に聴き入るレッドの姿がとても印象的だった。激しくアップテンポな楽曲が多く並ぶセットリストの中で、会場の空気を大きく変える力を持ったロンブル初のバラード曲は、これからの新たなライブ鉄板曲となることだろう。最後の転調などドラマチックな展開と3人の強い思いが込められた演奏も相まって、多くのレッドの心を掴んだに違いない。このブロックは、新曲3曲すべてがライブでより映えることを証明した熱いブロックとなったのではないだろうか。
ここで再びMCパートへ。今回はレッドとの対バンということで、特別な演出が。次に披露するライブの定番曲「Hide And Seek」の曲中4か所のコールポイントをレクチャー。コールが書かれたフリップを見せながら、実際に繰り返し練習をしてから本番に臨むという新たな試みを見せた。すると、事前のレクチャー効果もあり、会場にはさらなる一体感が生まれていく。
続いては、サビに振り付けを取り入れたキャッチ―なミニアルバムのリード曲「Go Nuts」。振り付けのみならず、コールやクラップ、ジャンプなどレッドと共に作り上げるライブ曲だ。さらに、野村と広瀬の小刻みなかけあいのようなツインボーカルが心地良い「Live It Up」へと続いていく。この曲もライブでは初披露。サビではMIZUKI以外の3人がステップを踏みながらパフォーマンス。まさに、ロンブルのライブは“聴いて、観て、参加して楽しむ”ということを感じさせるような、ロンブルのライブの魅力がギュッと詰まったブロックとなった。
最後のMCパートでは、現3人体制のロンブルのライブには欠かせないサポートギタリストYASHIROの紹介後、愛知・大阪公演への意気込みが語られる。そして、広瀬の「ラストスパート行くよ!うちらとみんなで優勝できる?渋谷燃やすぞー!」という煽りから、「Bode Rock」でラストブロックがスタート。曲中にたびたび登場する「♪Oh oh oh oh」というコール&レスポンスで会場のボルテージは一気に高まっていく。そして、メロディアスなナンバー「Total Eclipse」へ。間奏で、野村が「それぞれの人生がある中、今日ここに来てくれてありがとう!日々の嫌なことや嫌な気持ちもこの場所では全部さらけ出して叫べ!」と呼びかけると、レッドも高く強く拳を掲げて応えていく。曲の後半、会場全体を包み込んだシンガロングも印象的だった。
さらに、疾走感溢れるライブ定番曲の「Rising Up For Gloria」へと続いていく。対バンの終盤を迎えたタイミングでの“戦いの果てへ”、“輝く美勝よ”といった日本語の歌詞が胸に響く。上着を脱ぎ捨て、そんな歌詞をお立ち台で高らかに歌い上げる野村の姿が神々しくも見えた。そして、最後はミニアルバム『The Three in One』でも最後に収録されている「Elemental」。この曲でも野村と広瀬のツインボーカルが冴え渡り、圧倒的な一体感と多幸感に包まれた中でライブはフィナーレを迎えた。
メンバーがステージを降りると、レッド達に嬉しいサプライズ発表が待っていた。映像が流れ、6月27日(金)にVeats Shibuyaで3周年を記念したアニバーサリーライブを開催することが発表された。Veats Shibuyaはロンブルが初めてライブを行った思い出の場所。原点とも言えるライブハウスで、現体制での集大成を見ることができるはずだ。もちろん、その前に今回のツアーの愛知・大阪公演がまだ控えている。ロンブルの最大の魅力はライブパフォーマンスにあり。是非とも新体制となって、ツインボーカルという新たな武器を手に入れたロンブルのパフォーマンスをライブハウスで体感してみてほしい。
(ライター ATSUSHI OINUMA)
【メンバー コメント】
Vo.野村麻衣子
3年前、VeatsShibuyaで初めてLonesome_Blueとしてステージに立った日、このバンドとしての未来がどうなるのか、そもそも未来があるのかどうかすらわかりませんでした。
そんな日から、応援してくださるファンの皆様のおかげで活動を続けることができて、3周年記念ライブを行えることを本当に、本当に嬉しく思います!ありがとうございます!!!
ただただ、めいっぱいのありがとうと、感謝を届けたいです!一度だけのアニバーサリーライブ、思いっきりはじけましょう!! Bass.Vo. 広瀬ゆうき
3年間、歩みを止めずに前に進もうと思えたのは 応援してくださるファンの皆様がいたからです。本当に本当に感謝しています。
初めてワンマンをした思い出の場所Veats Shibuyaに戻って来られること、嬉しいです。
これまで出会った皆様と、そしてこれから出会う皆様と一緒に、3年分の想いを込めてぶちかまします!
ぜひ会いに来てください!よろしくお願いいたします! Drums.MIZUKI
Lonesome_Blueは応援してくれている皆様がいてくれたから、いろんな危機を乗り越え、解散せずにここまで続ける事ができました!6/27のワンマンライブでは3年分の感謝の気持ちを込めて、全力でぶちかましますので、ぜひぶちかまされに来て頂けたら嬉しいです!今月はまだツアー中なので、さらに皆様との結束を高めつつ、新規の皆様にももっともっと届くようなライブをお届けしたいと思います!引き続き楽しみにしていてください!!!
【ライブ情報】
『Blue Rush vol.2~Scream the bond~』2025年4月24日(木)名古屋 ell FITS ALL2025年4月25日(金)大阪 梅田Zeela 『Lonesome_Blue 3rd Anniversary Live 〜これが私たちの3年間〜』2025年6月27日(金)Veats Shibuya
Support guitarist YASHIRO