暖かくなってきても、季節の変わり目など、熱が出ることはありませんか?。
熱が出ると、仕事を休まないといけなかったり、日常生活にも支障が出やすいのでできれば感染症の罹患は避けたいところです。
なんとなくのどが痛い、からだがだるい……そんなとき、実は「スパイス」が使えるかもしれません。
感染抑制効果が期待できるスパイスもあるといわれているので、その効能について、あんしん漢方薬剤師の山形ゆかりさんに教えてもらいました。
知ってた?スパイスのパワー

Photo:O-DAN
スパイスと聞くと「からい」「異国の料理に使うもの」などのイメージが先行しやすいのではないでしょうか。
たしかにそのイメージも正解なのですが、実は、スパイスは古くから薬としても使われてきた歴史があります。
抗菌・抗ウイルス作用、免疫力アップ効果など、健康にとってさまざまなよい影響をもたらしてくれるといわれています。
感染症にもおすすめのスパイス

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スパイスのなかには感染抑制効果が認められているものがあるので、インフルエンザや熱のでやすい風邪対策として摂取してみるのもいいでしょう。
おすすめのスパイスは下記の通りです。
1.カルダモン
カレー粉の主原料のひとつでもあるカルダモン。
清涼感のあるスパイシーな香りと苦みが特徴で、消化促進や抗炎症作用、発汗作用などの効果が期待できます。
カレーはもちろん、コーヒーや紅茶に入れたり、パンやお菓子作りの際に加えたりするのもおすすめです。(
2.クミン
クミンはアーユルヴェーダ(インドの伝統医学)で利用されるスパイスとしても有名です。
「消化促進」「免疫力向上」など健康面での効果はもちろん、美肌効果やリラックス効果も期待できます。
カルダモンと同じくカレーのスパイスとしても有名ですが、カレー以外にも炒め物やスープなどに入れてみるのもいいでしょう。
3.タイム
高い殺菌効果があるので風邪やインフルエンザ、膀胱炎、胃腸炎などの感染症に有効だといわれています。
サラダや洋風のスープ、パスタソースに使用しやすく、肉や魚の臭み消しなどにも使われることがあります。
キリッとした少々クセのある風味ではありますが、ハーブティーとして飲むのもいいでしょう。
また、感染症の予防にはもちろん、風邪のひき始めなどにうがい薬として使用するのもおすすめです。
4.クローブ
クローブは、生薬「丁子(ちょうじ)」としても知られており、からだの内部の冷えからくる不調に効果が期待できます。
また、鎮痛作用もあるとされており、歯痛の局部麻酔薬などに使用されることもあります。
ホットワインやチャイなどのホットドリンクに加えたり、ポトフやカレー、ビーフシチューなどの煮込み料理に使ったりするのがおすすめです。
ただし、香りが強いので入れすぎには注意しましょう。
5.シナモン
スパイシーで甘い香りが特徴のシナモンは、身近なスパイスのひとつではないでしょうか。
「血流の促進」「発汗・解熱作用」「胃腸の働きを助ける」などの効果が期待できるので、健康なからだを保つためによい影響を与えてくれます。
シナモンはココアや豆乳などの飲み物に加えるのがおすすめです。
先述したクローブとの相性もよいので、からだを温めるために紅茶やホットワインなどに入れるのもいいでしょう。
本記事では、熱が出そうなときに役に立つ「スパイス」の効能について、あんしん漢方薬剤師の山形ゆかりさんに教えてもらいました。
続いての▶▶「発熱しそう」そんなときの選択肢はスパイスと、あともう一つ!健康的な毎日を送る秘訣を薬剤師が教えます
では、スパイスを接種するときの注意点と、「熱が出そうなときの、もう一つの選択肢」についてお届けします。